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【社長のおしゃれ3】池田ゆう

会社名や組織名・役職・内容につきましては、取材当時のものです。

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服装のカラーによって決まるその日のゴルフスタイル

服装のカラーによって決まるその日のゴルフスタイル

(企業家倶楽部2010年6月号掲載)

 毎週末、メンバー・コースに予約無しで出かけるのが私のゴルフスタイルだ。どんな人達とプレーするのか興味深く、しかも少し緊張する自分を楽しんでいるところがある。ときにはクラブチャンピオンと一緒になり、自信を失って帰途につくこともあれば、自分より20歳以上も若いグループに入ってプレーする時などは、何故かそれなりにドライバーの飛距離が出るから不思議である。ゴルフには、年齢に関係無い魅力があるからやめられない。企業経営者の方々とも親しくお付き合いさせて頂いているが、会社では経営者としての顔も、グリーン上ではまるで若者のようにいい顔をしている。肩書きも無関係で、しかもなんの年齢的なハンディキャップも無く楽しめるのがゴルフの素晴らしさだ。

 私はもう長いこと、日本プロゴルフ協会の学術委員としてプロ達に服装の指導をしている。注目の石川遼君も興味いっぱいの顔で受講した。終了後も会場に残って多くの質問がとんできたとき、彼の人間的魅力を感じたものだ。プロ達にも指導しているが、ゴルフのプレースタイルには、服装のカラーが大きく影響すると考えている。私自身はゴルフウェアを3つのグループに分類して保管している。プレー前夜には翌日のプレースタイルを考えながら、コーディネートしてバッグに入れる。

「今日は和やかなプレーを楽しもう」。こんなときは、仕事が楽しく発展しているときだろう。そのときの服装はブラウン系をテーマにするといい。セーター、パンツ、ブルゾン、そしてシューズとソックス、最後に帽子を決める。ブラウンからミルキーなホワイトまで、カラーを意識したコーディネートの作業中に、もう顔にスマイルが出てくるものだ。初めてプレーするパートナー達とも和やかな1日が楽しめるだろう。

 前回不調だったパットやショートアイアンに挑戦しようと技術志向のプレーをするときは、グレーから黒のモノトーンがいい。集中力が高まる。ベテランのハンディキャップシングルクラスでこのタイプが多いようだ。

 また、おもいっきりプレー楽しむときは、ブルーや赤などの大胆なカラーがいい。スタート前のグリーン上でのパター練習では、ホールを30センチも40センチもオーバーすること請け合いだ。

 コースへ出る前夜の準備からゴルフは始まっているのだと思うと、その楽しみは倍増することになる。またゴルフウェアを購入する場合も、この3つのカラーストーリーを頭に入れておくことで、上手なショッピングを楽しめるだろう。

 最近テレビでプロの試合を見ると、そのときのプロ達の服装をメモすることにしている。「カラー心理とプレー」については未だ結論を出すことが困難だが、観戦の楽しみ方が深くなってきた。

 企業経営者の方々のゴルフは、1週間の疲れを癒すのが主目的なら、穏やかなブラウンから、グリーン、ベージュに至る茶系のカラーバリエーションを楽しんで欲しい。きっと効果があると思うが、池田のカラー心理がデタラメだと思うときは、それは別の理由があるのかも知れません。寝不足、飲み過ぎ、朝のドライブ渋滞でイライラ……。どうぞトライしてみて下さい。お洒落もゴルフを長く楽しむための大切な条件ではないでしょうか。そんな私のアドバイスを意識しながら奥様とのショッピングを楽しんで下さい。



 池田ゆう

 ファッションデザイナー。ベストドレッサー賞選考委員長、 (社)日本プロゴルフ協会学術委員。各界著名人や企業経営者の服装コンサルタントも多数手掛けている。著書に「人は見かけによるのです。」(銀河出版)、監修したDVDに「池田ゆうの男のおしゃれ」がある。『あらゆる出会いの第一印象は最初の6秒が勝負!ベストドレッサー賞の選考委員長池田ゆうが誰でもできるスタイルテクニックを伝授。コツはたったの7つ!同じスーツなのに全く印象が変わります!!』http: / / yuhikeda. com

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