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【2023年第23回企業家賞】レポート

企業家賞受賞式

企業家賞の様子 [動画1] [動画2]

「第23回企業家賞&記念講演会」が11月30日、日比谷のプレスセンターホールで開催された。

企業家賞は1999年の第1回開催以来、これまでに129人の受賞者を輩出。企業家大賞にはエイチ・アイ・エスの澤田秀雄社長、ファーストリテイリング柳井正社長、ソフトバンク孫正義社長ら、日本を代表する企業家が受賞している。(役職は受賞当時のもの)

今年は企業家賞として、㈱クラダシ社長関藤竜也氏、チャレンジャー賞には㈱リハプライム社長小池 修氏、イノベーション賞には㈱パワーエックス社長 伊藤正裕氏が選出された。そして今年の目玉は、若手ベンチャーを表彰する「企業家賞NEXT」が創設されたことだ。記念講演会・授賞式、パーティの様子をリポートしよう。    (三浦千佳子) 

企業家賞とは

企業家賞NEXTの面々

「企業家賞NEXT」を創設 受賞者が熱く語る 
11月30日夕方、東京・日比谷のプレスセンター10階ホールには、多くのビジネスパーソンが集まっていた。第23回企業家賞&記念講演会が始まるのだ。主催者の企業家倶楽部社長の徳永健一の挨拶の後、今年創設した「企業家賞NEXT」の面々が登壇した。紹介するのは㈱Unpacked(アンパックド)の小嶋彗史社長である。昨年「ぜひ若手経営者にも賞を!」との小嶋社長の提案が実現した。
3名の若手ベンチャーが緊張した面持ちで登壇した。
一人目は㈱タイミー社長の小川 嶺氏26歳である。様々なアルバイトの経験から、「応募から勤務、報酬の受け取りが一つのアプリで完結できたら」と考え、スキマバイトアプリ「タイミー」を開発したと語る。昨今話題のタイミーのプレゼンに、会場からは大きな拍手が送られる。
2人目はGameic (ゲーミック)代表 前川友吾氏26歳だ。5歳からパソコンを操作、ゲームとeスポーツ歴は21年。「eスポーツを科学」することをライフワークに活動しているという話に、会場は興味津々。
3人目はREAF (リーフ)代表松田朋也氏19歳だ。いじめやハラスメントといった対人トラブルを解決するAIチャットボット「REAF」を考案、起業するという話に、会場からは「ガンバレ!」という応援の拍手が。
第一回企業家賞NEXTを受賞した3名に、澤田名誉審査委員長から記念の有田焼のお皿が手渡された。憧れの企業家との記念撮影ではとびっきりの笑顔が輝く。
コーディネーター役の小嶋社長は、「今後10年間で次世代企業家千人を発掘し、日本の元気に貢献したい。既存の企業家賞受賞者の時価総額合計が百兆円なので、それを超えたい」と熱く語った。20代の元気な企業家たちの登場に、会場は拍手喝采。その初々しい雄姿に熱気が渦巻いた。

企業家賞とは

企業家賞

記念講演する関藤社長

食品ロス削減に奮闘する関藤社長が記念講演
第23回の企業家賞に輝いた㈱クラダシの関藤竜也社長が登壇した。
講演タイトルは「「クラダシが掲げる持続可能な1.5次流通」だ。
「日本は毎年523万トンの食品を廃棄しているとご存じでしたか?」ショッキングな話に、会場は静まりかえる。私がこのフードロス削減に事業として取り組もうと決心したのは2つの要因があります。1つは大学生の時に体験した阪神大震災。もう一つは商社マンとして中国を飛び回っていた時のこと。少しでも規格外の商品は、コンテナごと大量廃棄されるのを目の当たりにし、こんなもったいないことをやってはいけないと身体に刻みました。
その後フードロス削減に事業として取り組もうと、クラダシを創業、ショッピングサイト“KURADASHI”を立ち上げました。今や1500社の商品を取り扱っています。関藤社長の高い志と行動力に会場は熱心に聞き入る。
「商習慣として1/3ルールがあります。まだ食べられるのに賞味期間を1/3過ぎた段階で小売りから戻され、廃棄されているのです。それではもったいない。その間に“KURADASHI”が入り、格安で販売。お客様は購入金額の1%を社会事業団体に寄付できるという仕組みを作りました。
素晴らしい仕組みに会場からは感嘆の眼が向けられる。
 「わが社のミッションはソーシャルグッドカンパニーであり続けること。そして日本のフードロス問題を少しでも解決することです」 エネルギッシュに語る関藤社長に、賞賛の拍手が沸き起こる。

企業家賞

社会課題解決型企業家が受賞

17時30分からこの日のメインイベント、企業家賞授賞式が始まった。ここで受賞の条件を紹介しよう。

企業家とは、既成概念に囚われず困難な道に果敢にチャレンジしている経営者。

① 高い志を持ち、企業家精神を発揮し、新しいことにチャレンジしている。
② 社会貢献的要素の高い事業を展開、世界ブランドを目指している。
⓷斬新な発想を持ち、創造力溢れる新しい経営システムを構築している。


プレゼンターは、名誉審査委員長のエイチ・アイ・エス創業者の澤田秀雄氏だ。3人の受賞者は一人ずつ受賞理由を紹介され、賞状と記念の有田焼の皿を授与される。そして澤田審査委員長と共に写真に納まる。どの顔にもとびっきりの笑顔がこぼれる。3名の受賞者と受賞理由を紹介しよう。

企業家賞 チャレンジャー賞

企業家賞 「ソーシャルグットネットワーク創造賞」クラダシ社長 関藤竜也氏

【受賞理由】 
日本のフードロス問題に早くから着目、フードロス削減を実現するショッピングサイト「KURADASHI」を運営。「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」をミッションに、「もったいないを価値に」を具現化し、社会課題解決に果敢にチャレンジしていることが評価された。

企業家賞 チャレンジャー賞

チャレンジャー賞「敬護事業推進賞」 リハプライム代表 小池 修氏

【受賞理由】
介護問題に真正面から取り組み、介護される方を敬う精神が大切とし、「介護」ではなく、敬う心「敬護」と命名。敬護される方々に寄り添い、真摯に向き合いながら、敬護事業を推進していることが評価された。

企業家賞 イノベーション賞

イノベーション賞 「未来エネルギー革新賞」 パワーエックス社長 伊藤 正裕氏
【受賞理由】 
日本のエネルギー問題に着目。再生可能エネルギーの課題である「安定供給」を実現するため、大型蓄電池の製造・販売、再エネの電力供給など幅広く事業を展開。再エネで発電した電気をためる蓄電池を国産化し、再エネ導入を加速させていることが評価された。

続いて受賞者一人ひとりから喜びの声が語られる。
「こんなに栄誉ある賞を頂けて嬉しい」と、満面の笑みで挨拶する関藤社長の話に、フードロス問題に事業として取り組んでいることに感謝したいと、納得する会場。
リハプライムの小池社長からは、母親の介護問題をきっかけに、介護ではなく「敬護」を推進しなくてはならないと決意、この分野に参入したこと。「敬護」を日本の行動指針にしたいと熱く語られた。
パワーエックスの伊藤社長からは、日本の再エネ課題を解決する蓄電池を開発、エネルギー問題に取り組んでいること。昼の太陽光をためて、「夜間太陽光」として活用するために奮闘しているという話が語られた。会場からは「素晴らしいアイデアとして拍手が沸き起こった。

企業家賞 イノベーション賞

企業家賞NEXT


2023年はフードロス問題、介護問題、エネルギー問題と、日本が抱える社会課題解決に果敢にチャレンジしている企業家3人が受賞した。これには会場からは納得の惜しみない拍手が送られた。
そして澤田審査委員長からは、受賞者の頑張りに対するねぎらいの言葉と共に、孫正義社長、柳井正社長のように利益100億円企業に成長し、今後は『企業家大賞』を目指して欲しいとのエールが送られた。
最後に受賞者と審査委員が笑顔で記念写真に納まり、授賞式は無事終了した。

祝いに駆けつけてくれた過去の受賞者も一緒に記念撮影

18時45分からは記念パーティが始まった。
ベステラの吉野佳秀会長の音頭で祝杯を挙げた。受賞者からは緊張がほどけ、笑顔がこぼれる。前年受賞者のハドラスの山本英明社長や雑誌寄稿者の臥龍先生らが挨拶。企業家賞NEXT受賞の若手ベンチャーも加わり、終始和やかに執り行われた。
毎年、素晴らしい受賞者を発掘する企業家賞。来年はどんな企業家が受賞するのか今から楽しみだ。

企業家賞NEXT

祝杯を挙げる受賞者の面々

企業家賞NEXT 

企業家賞NEXT 

企業家賞NEXT 

企業家賞NEXT 

企業家賞NEXT 

企業家賞NEXT 

過去の企業家賞 受賞者一覧(社名・役職は当時)

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