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トピックス -企業家倶楽部

2013年07月22日

クルーズ旅行を多くの人にとって身近なものに

企業家倶楽部2013年8月号 ビジネストレンド





 華やかな雰囲気の会場に正装した人々が集ってくる。ディナー会場では本格的なイタリアンが用意され、交わされる言葉こそ日本語ではあるが、まるで異国のパーティーに迷い込んだようだ。クルーズ旅行中に企画されているフォーマルナイトの風景。乗客は皆、自分なりのお洒落をして楽しんでいる。







 今、通常よりもはるかに安い値段のクルーズ旅行に人気が集まっている。従来、最低でも30万はしたクルーズ旅行が10万円程度で楽しめるため、より多くの人が気軽に参加するようになっているのだ。クルーズ版LCCと言えよう。

 この低価格の旅行を先がけて打ち出しているのがベストワンクルーズだ。同社はクルーズ旅行専門の独立系新興旅行会社。他社のプランを売るのではなく、自社で客船をチャーター、プランを作るという新たな試みに挑戦している。今年のゴールデンウィーク期間ではクルーズがほぼ完売となったため、夏に向けて新たに発行便を増やしていく予定だ。

 クルーズ船での旅とはどのようなものだろう。客船はただの交通手段ではない。他の乗り物とは違い、移動中もバー、プール&ジャグジー、図書室、 フィットネスセンター、エンターテイメント・ショー等を無料で楽しむことができる。また、有料にてスパ、インターネット、カジノ等の利用も可能だ。まるで一つの都市ごと移動しているかのようである。

 クルーズの代金には、朝・昼・夕の食事代も含まれている。アルコールや有料レストラン以外にお金は必要ない。現地で食事や飲物代など支払うことを考えて旅行代金を比較すると割安である。

 部屋にはいくつかのコースがあり、一番人気は窓付きの海側キャビン。価格設定は一人12万円ほど。値段に応じて部屋の広さやグレードが変わり、外側、上階の方が部屋も広く値段も高い。外側なら窓がついており、バルコニーで過ごすことも可能である。

 クルーズの規模は乗客2300人、スタッフ1200人。スタッフはみなアジア人で、英語が公用語であるが、お客の99%は日本人のため日本語のサービスも充実している。

 ベストワンクルーズでは寄港地でのオプショナルツアー(料金別途)が手配可能で、寄港地ごとに10パターンほどツアーが組まれている。自分の希望で選択できるようになっており、バスで観光名所を回る。もちろん自由観光も可能だ。

 旅慣れた人はクルーズを使うが、海外に初めていく人には敷居が高い。日本人の海外旅行者のうちクルーズ利用者はまだ1%程度に止まる。アメリカなど海外の市場を見ると、3ー4%まで増やすことができるはずだ。ベストワンクルーズの澤田秀太代表も「クルーズを海外旅行の一選択肢として広く知ってもらうことが大事」と語る。通常のクルーズでは60歳以上のお客が多いが、価格を下げることで家族連れなど若い世代の客層開拓を狙う。

 
 10万円代前半という価格設定から、より多くの人がクルーズを利用しやすくなってはいるが、課題もある。低価格に抑えることは諸刃の剣でもある。例えば、食事面だ。中華やイタリアンから選べるが、海外船であるため和食のメニューは少ない。今後は、日本人客が望む接客レベルまでサービスの質を上げていくことが求められるだろう。

 ただ、10万円で各地に寄れる魅力は大きく、クルーズを使い始める第一歩を踏み出しやすくしている。今後こうしたクルーズの認知度が上がるにつれ、客船旅行はより多くの人にとって身近なものとなっていくだろう。



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