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トピックス -企業家倶楽部

2013年11月15日

スマホ1台で財布いらずに

企業家倶楽部2013年12月号 ビジネストレンド


スマートフォンを利用した電子決済が広がりつつある。オンライン決済サービスを手がけ、世界193の国と地域、25の通貨に対応、1億以上のアクティブアカウント数を誇るペイパル。2012年5月に同社がソフトバンクと合同で設立したペイパル・ジャパンは、同年9月より日本初のスマホ決済を行う「ペイパル・ヒア」のサービスを開始した。

 ペイパル・ヒアを導入すると、アプリをダウンロードし、専用カードリーダーをジャックに差し込むことで、自身のスマホをレジに変えることができる。事業主は従来、カード決済を行おうとすれば、10万円以上もするカードリーダーを購入し、設備を整えなければならなかったが、安価にクレジット取引を導入できる。

 初期費用はカードリーダーのみ。提携先であるソフトバンクの店舗にて販売されており、iPhone用1260円となっている。月額利用料は無料、決済手数料が3.24%かかるが、これは競合の中でも最安値だ。

 日本企業の99%以上は中小企業に分類される。そうした中小企業が雇用の70%を支えている現状があるものの、商取引の現場では依然として現金の使用が一般的だ。スマホによる電子決済の流れが強まれば、現在導入コストからカード決済を躊躇している中小企業や個人事業主にも商機が広がる。クレジットカードで決済を行うお客は、追加で商品を購入する傾向にあるという。現在すでに、カフェ、ネイルサロン、ジュエリーショップなどで導入が広がっており、売り上げに繋がっているケースも多い。

 その他、スマホさえあればいつでもどこでも決済が可能であるという利点を生かした取り組みも考えられる。例えば、道端でラーメンを売っている屋台の店主でもカード決済を受けることが可能となる。また、中小企業に止まらず、広い店舗内にお客が散在している際には、巡回している従業員がその場で決済を行うといった使い方をするなど、汎用性が期待できる。一気にビジネスチャンスが広がりそうだ。



店内での待ち時間30秒

 こうした電子決済のメリットがあるのは事業主だけではない。顧客も快適で便利な生活を享受できるようになる。

 都内で働く会社員のAさん。出社前に行きつけのコーヒー店でホットコーヒーを購入するのが日課だ。今日も電車に遅延は無い。いつも通りの時刻に着きそうである。そうと分かれば早速スマホを取り出し、ペイパルのアプリを開く。行きつけのカフェを検索・選択し、到着時刻を5分後に設定。ホットコーヒーの予約を完了した。

 さて5分後、Aが店内に入る。店員の一人がタブレット端末を見て、Aの顔写真を確認。すぐに用意してあったコーヒーを差し出す。

 「A様ですね、お待ちしておりました。ホットコーヒーでございます」

 「ありがとう」

 店員はAから渡されたカードをペイパル・ヒアのリーダーで読み込み、決済は即終了。Aはコーヒーを受け取ると、そのまま会社へ。店から出ると、一通のメールが送られてきた。「ホットコーヒー、260円」。これが領収書となる。Aが店舗にいた時間、約30秒。毎朝何分も並び、現金で会計をしていたこれまでとは大違いだ。

 ペイパル・ヒアなどのスマホによる電子決済が普及すると、こうした光景が当たり前の日常になるだろう。より多くの人々が、待ち時間や釣り銭のやり取りに煩わされることなく、快適に生活を楽しめるようになる。日本が財布いらずの社会となる日も近い。(相澤英祐)


店内での待ち時間30秒

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