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トピックス -企業家倶楽部

2013年11月25日

挑戦し、失敗を恐れない日本を作っていく

企業家倶楽部2013年12月号 榊原健太郎のサムライ・ウェイ

より多くの人に起業文化を

私達は、国内外問わず、年間200回ほど起業に関するイベントを行っていますが、より多くの人に「アクションを起こせば世の中が変わる」という考えを広めていきたいと思っています。今回書籍を出したのは、普段、イベントや新聞だけでは伝えきれない層の人たちにも、行動することの大切さを知ってもらいたいと考えたからです。特に、新社会人、入社2~3年目となる若い世代に世の中を変えてもらいたい。その想いから、今回書籍のタイトルに「20代の起業論」とつけました。20代に限らず、3~40代の方にも是非読んでいただきたいです。


より多くの人に起業文化を

戦後のような活気ある日本に

 今の若者たちは、この豊かさを当たり前だと思っていますが、戦後日本が大きく経済成長を遂げたのは、当時の方々が必死に働き、積極的に起業したからです。しかし今、日本を盛り上げてきた世代の方が次々とご高齢になられています。彼らに感謝し、かつての努力に見合った恩返しをする為、今度は我々が立ち上がらなければなりません。

 社名に「サムライ」とつけたことには必然性を感じます。私は、過去のNGOの活動などを通し、人を助けることで感謝される喜びを知りました。また、感謝される人になるには、自分から感謝できる人間にならないといけません。サムライインキュベートを始めて6年になりますが、支援いただいたことに感謝すれば、更なる支援を頂けることも肌で感じてきました。某銀行員のドラマではありませんが、まさに「感謝すれば倍返し」です。感謝と救済は日本のサムライ文化だと言えます。しかし、陰湿な面も日本にはあり、「失敗した人は救わない」と考えてしまうネガティブサイドも存在しています。これに関して私は真っ向から反発していきます。

 私の周りには、多くの起業家がいます。しかし、全国を見てみると、まだまだ日本の起業率は低く、世界レベルで比べても高いとは言えません。私は、今の日本を作り出した元祖インキュベーター、渋沢栄一のように日本を再び起業の盛んな国にしたいと思っています。開催の決まった2020年の東京オリンピックも起業の大きなチャンスとなるでしょう。日本で一体感を持つ良い機会にしたいです。

 私たちがIT支援をするうえで、高齢者の方からIT分野に対する苦手意識を払拭することを目指したいと思っています。かつて日本を引っ張っていった世代にこそITを理解してもらいたいと思います。他にも、行政や普段ITに関わりのない人をも巻き込み、日本全体で当事者意識をもって取り組めるIT企業の環境作りに励みたいです。



継続と経験は力なり

今の学生で起業したいと考えている人がいるならば、インターンを経験することを勧めます。学生のうちに会社見学だけではなく、自ら職務を得て社会人の現場を経験することはとても大切です。計画を立て、目標を達成することや、自分の思い通りにならない「不条理」を経験して欲しいと思います。その中で、人とのコミュニケーションの大切さや上司部下の関係など、学校では教えてくれない学びを得られるはずです。そして何よりも大切なのは、約束を守ることです。待ち合わせや、締め切りに対する心構えが大学の講義に出席するような感覚では、社会で通用しません。

 起業を目指す若者たちには、コミットすること、スピードを早く、常にこの二点を言っています。私も年間200回以上のイベントや、毎週ラジオに出演すること、日本経済新聞に月2回掲載されることをコミットし実行しています。約束を継続することは大変ですが、続けることは、自身の成長につながるチャンスにできます。無理だと思って諦めるのではなく、実際に行動してみることです。「できるできない」ではなく「やるかやらないか」の精神を持ち、若いうちは、目標を大きく持ち、多く経験を積むことが大切なのです。

 自分が親になったときのことを考えてください。子供にどのような親として見られたいですか。失敗を繰り返しつつも挑戦し続けるお父さんか、失敗を恐れるあまり、言い訳を続けて何も行動を起こさないお父さんか、どちらが格好良く見えるでしょうか。勿論前者です。私は子供ができたら、胸を張って自分の仕事、過去の失敗を言える格好良い父親でありたいです。



日本に必要なのは「いいね!」の精神


 様々なSNSが存在する中、なぜFacebookが流行ったのか。それは、他のSNSにはない「いいね!」という機能があったからです。話題の善し悪しに関わらずユーザーの投稿には「いいね!」が付きます。否定されることはありません。あの環境では、失敗がネタになっているのです。

 最近、大企業で登壇させていただく機会があり、大企業病について話したことがあります。病の発症ポイントは、新卒の方が提案した事案を上司がリスクを恐れて批判、反対することによって起こります。せっかくの新しい考えが潰されてしまうのです。このようなことは、絶対に行ってはいけません。否定せず「その考えいいね!俺が責任を持つから一緒に考えよう!」、部下にそう言ってくれる上司がいれば大企業病は治るのです。今後、日本で改善すべき習慣は、否定から話を持っていく人、リスクから逃げる人を減らすことです。部下が失敗しても、切り捨てることなく、受け入れる精神を日本に浸透させていきたいと思います。


日本に必要なのは「いいね!」の精神

日本は変わらねばならない

 現状、日本は起業しやすい環境です。しかし世界と戦っていく上で、多くの課題があることも事実です。まず英語力が遅れをとっています。起業家志望であろうがなかろうが関係なく、小学校から海外の教師による英語の教育をすべきです。他にもITや、経営の勉強をするべきだと思います。今の子供たちに、より多くの職業、可能性があることを見て知って欲しいのです。

 世界を回っていると他国の技術の高さに驚かされます。かつて圧倒的だった日本と他国の技術差は埋まりつつあり、差別化できる部分は、日本独特の精神しかなくなってくると思います。

 私が起業家に必要だと考えている八つのサムライ魂があります。その中の一つ「勇」は、自ら動かんとする主体性です。誰もやりたがらないことを率先してやっていれば自然と人が集まります。仕事に限らず、飲み会の幹事やトイレ掃除であっても、自ら実行する姿勢を見せることで、自ずと声を掛けてくれる人、いざという時に助けになる人と繋がります。

 助ける側の存在となる行政は、民間と対立せずに、互いに上手に付き合って起業を支援し、日本を元気にするべきだと思います。イスラエルを例に挙げると、あの国はインキュベーターが投資した先に、国も7倍の投資を行うのです。また、政府の起業支援部署の人間は、経営の経験がある者しか入れません。行政と企業が密な関係にあるといえます。

 日本も政府に起業家が増えたら、あっという間に黒字化するでしょう。将来日本は、先のシリアのような紛争が起こったとき間に立ち、争いを仲裁できるような政治的リーダーシップを持った国になって欲しいと考えています。俗に言う「正義の味方」を日本は目指していくべきなのではないでしょうか。

Profile

榊原健太郎(さかきばら・けんたろう)

1974年、愛知県名古屋市出身。97年、関西大学社会学部卒業後、日本光電工業入社。2000年、アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)入社。01年、電通ワンダーマン入社。02年、VOYAGE GROUP復帰。08年、サムライインキュベートを設立し、代表取締役CEO就任。



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