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トピックス -企業家倶楽部

2013年12月17日

すべての人にインターネットを/GMOインターネット代表取締役会長兼社長 熊谷正寿

企業家倶楽部2013年12月号 今、日本を最も面白くする企業家たち


コメンテーター:徳永卓三(企業家ネットワーク社長)

キャスター:  宮舘聖子

この記事は、BS12TwellV 火曜7時30 分から放送中のワールド・ビジネス・チャンネル同名番組を紙面化したものです。今、日本を最も面白くする企業家の熱きドラマです。なお、過去放送分も含めた当番組の全てのラインアップは、企業家ネットワークのホームページでご覧頂けます。(http: / /kigyoka.com)



GMOのナンバーワン戦略

「ナンバーワンになれないことには着手しない」。これが当社の事業ポリシーです。インターネットが広く普及した現代社会では、誰もが容易にサービスやモノを比較することができます。昔は、スーパーの野菜の価格を比較するために、隣町まで出かけたりしたものです。しかし現在は、ショッピングサイト等を見れば簡単に値段が分かります。

 商品の比較が容易にできる時代の到来は、消費者が自分のお金を最も優れたサービスやモノに使うことができないと、不満を感じやすくなるということを意味します。すなわち、1番のサービスを提供していかなければ、消費者に心の底から喜んで貰うことはできません。当社は18年間、1番のモノを提供し続けてきました。その結果として、Webサイトのドメインの国内シェアを始めとする、多くのナンバーワンを獲得することが出来たのです。



日本最大のWebインフラを構築

現在、当社は4つの事業を展開しております。1つ目は創業当初から着手してきたWebインフラ事業です。主に、Webサイトのドメインとサーバーを提供しています。国内シェアは、ドメインが8割、サーバーが5割を超えています。2つ目はインターネットメディア事業です。ネット上の広告やメディアサービスを発信しています。3つ目はネット証券事業です。「GMOクリック証券」というインターネット証券会社を運営しています。4つ目はスマートフォンのゲーム事業です。ガラパゴス携帯からスマートフォンへと時代が流れているのに着目し、新規事業として展開しています。おかげさまで、インターネットにおけるインフラサービスの国内最大シェアを獲得することができました。



インターネット産業=人財産業

 当社の強みは「人(仲間)」に尽きます。インターネット産業は、無機質な装置産業のように思われがちですが、インターネット産業こそ人財産業なのです。この考えの下、当社では優秀な仲間たちが全ての商材を企画・作成して、それを洗練させたり、お客様の要望に応えるところまで自分たちで行っています。

 インターネット産業はアウトソーシングすべきではありません。自前主義を貫くことは、事業展開のスピードに繋がります。プロダクトを提供してから、改善するというサイクルを高速で回してしていくことが出来るからです。この一連の流れを仲間たちの力で繰り返してきたからこそ、現在があると考えています。

「人」が最大の強みであると考えている当社は、福利厚生もナンバーワンだと自負しております。例えば、当社の社員食堂は24時間営業の食べ放題です。金曜日はお酒を提供しますし、食堂に子供を連れて来ることも許可しています。この社員食堂も社員たちが自ら企画して立ち上げました。仲間が使いやすい食堂を追求した結果なのです。



永続する組織の条件


 私は企業家を志した時から、長寿企業を作りたいと考えていました。世の中で最も長く続いている組織は宗教です。宗教について学んでいくと、いくつか共通点に気が付きました。

 まず、同じ場所に定期的に集います。毎週日曜日には日曜礼拝ということで、教会に集まるのです。そこで、皆で同じものを読んだり、唄ったりします。キリスト教ですと聖書に当たりますね。

 常に同じものを皆で携帯し、定期的に読むことで、心に刻み込む。これを行動に活かすということは、永続する組織の大切な条件の1つではないかと考えました。このことは当社のマネジメントにも活かしております。



若い頃から波乱万丈


 私は小学生の頃から、ヒッチハイクで日本中を旅するのが趣味でした。「子供でもこんなことが出来るんだぞ」というアピールをして、皆の驚く顔を見るのが楽しくて仕方がなかったのでしょう。例えば、長野から新潟経由で北海道までヒッチハイクしたことがあります。帰りは現地でアルバイトをして飛行機代を稼ぎました。

 思い返すと、ここに企業家としてチャレンジし続ける自分の原点を感じています。周りの人たちをワクワクさせたいという気持ちが、常に自分の中にあったのです。

 小さい頃から旅ばかりしていたので、あまり勉強をしていませんでした。それでも私は、華やかな場所にある共学の高校に行きたかったので、青山学院高校と、國學院高等学校の2校を志望していました。しかし、担任に進路相談をしたら無理だと一蹴され、挙句の果てには馬鹿にされてしまいました。その悔しさがきっかけで逆に火がつき、必ず周りの人たちを驚かしてやるという想いで、必死に勉強したのを今でも覚えています。結果は國學院高等学校にほぼ満点で受かり、総代をやらせて頂きました。入学式の時には、進路相談で私を一蹴した先生をはじめとする学校関係者の方々や、家族や親戚の皆さんをとても喜ばせることができました。

 しかし、この結果にすっかり満足してしまい、入学後は全く勉強しなくなっていったのです。私は勉強の虫みたいなガリ勉タイプが何となく苦手で、高校1年生の私は鞄は潰れているし、ボタンは外れているようなやんちゃな青年でした。2年生の時には入学時にトップだった成績が、なんと学年600人中ほとんど最下位にまで転落してしまいました。最終的には、高校を退学することになってしまいます。

 ただ若い時から、周りをワクワクさせたり、驚かせるのが大好きで型にはまらない人生を送っていたことには間違いありません。このことは後の創業から現在に至るまで、ずっと同じです。



大きなビジネスチャンスの予感

1993年の頃、私はインターネットの存在を初めて知りました。そのタイミングは皆さんと大差ないと思います。その後、秋葉原で初めてインターネットを直に体験したのです。20代前半の当時は、鉄道産業や財閥の成長する過程を勉強しながら、何か新しいビジネスを創ることができないかを考えていました。

 インターネットの登場以前は、空き部屋をカラオケボックスにするといったような、いわゆる隙間産業の新しいビジネスが溢れていた時代です。しかし、時代の流れを変えるような、大きなビジネスというのは、既に大手企業が展開しており、なかなかチャンスがありませんでした。インターネットとの巡り合いは、私に大きなビジネスチャンスの予感を感じさせたのです。



インターネットベンチャーの聖地へ

 
 95年に現在の会社のベースになるプロバイダ事業を立ち上げたのが、GMOのインターネット産業ビジネスの始まりです。当時、インターネット関連事業を展開するベンチャー企業としては国内最大級のプロバイダとなり、上場目前まで発展させることができました。

 ちょうどその時、アメリカ人の役員がいました。一緒にシリコンバレーに行った時、彼がアメリカの将校として衛星を操っていたことを知り、幸運にも彼の軍人ネットワークで、シリコンバレーのインターネットベンチャーを見学することが出来ました。その見学先で沢山の刺激を受けたことが、現在のサーバー事業やドメインの事業の原型となっています。



真のナンバーワンを志す

インターネット産業は、非常に移り変わりが速い。ですから、その流れに合わせて、様々なところにアンテナを張りながら、試行錯誤していきます。ナンバーワンになるためにはいち早く戦略を練り、臨機応変に意思決定をし、実践していかなければいけません。

 現在の目標は当社の主力4事業で圧倒的ナンバーワンになることです。ただのナンバーワンではいけません。ナンバーワンには2種類あります。それは、「圧倒的ナンバーワン」と「なんちゃってナンバーワン」です。「圧倒的ナンバーワン」とは、競合が遥かに及ばないレベルの地位を築いている状態で、7割以上のマーケットシェアを獲得するということだと考えています。「なんちゃってナンバーワン」とは、世の中によくある順位構成で1番、2番、3番となだらかに並んでいき、2番と3番が合併すると、1番を超してしまうような状態のことです。

 私は、インターネット産業では「圧倒的ナンバーワン」として君臨することができなければ生き残ることはできないし、サービスを提供する価値が無いと考えています。だから、すべての事業を「圧倒的ナンバーワン」にすることを目標に邁進していく所存です。

P r o f i l e

熊谷正寿(くまがい・まさとし)

1963 年7月17日長野県生まれ。東証一部上場企業グループのGMOインターネットグループを率いる。WEBインフラ・EC事業、インターネットメディア事業、インターネット証券事業、ソーシャル・スマートフォン関連事業を展開。グループは上場6 社やGMO クリック証券などを含む66社、スタッフは3,150 名を超す。新経済連盟理事、教育再生・東京円卓会議委員を受嘱。 



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