2013年12月27日
米国の世界戦略は変わった/ハドソン研究所首席研究員 日高義樹氏
企業家倶楽部2014年1/2月号 著者に聞く
議会に決議を委ね、シリア攻撃に踏み切らなかったオバマ大統領は、「中国の夢」を掲げる習近平主席率いる中国と友好関係を深めている。アメリカの政治情勢に詳しい筆者が世界のパワーバランスが変わりつつある中で、日米中の今後を洞察した一冊。
『アメリカはいつまで日本を守るか』日高義樹著徳間書店(1500円+税)
問 オバマ大統領がシリア攻撃を米国議会に諮ると決め、閣僚が驚いたそうですね。
日高 米大統領の特権を自ら放棄したわけですからね。行き詰っている国政の矛先を変えようとした政治の取引きですよ。
問 その後、G20でもシリア攻撃は過半数の国に支持されず、ロシアのプーチン大統領がシリアの毒ガス兵器について国連安保理で処理することを提案しました。
日高 あれは米国の歴史的な大失敗です。ロシアは1973年のヨムキッパー戦争の後、完全に中東から追い出されていましたが、一気に中東に対する強い影響力を獲得しました。そしてオバマ大統領は何があっても戦争をしないと思われたのではないでしょうか。
問 中国の防空識別圏についての米国の対応も強いものではありませんでした。
日高 日本人は、米国にとってはもはや日本を守るための日米安保条約は不要だという事実を知らねばなりません。日米安保をきっちりやれば米国が守ってくれるというのは古い考えです。日本のお金や技術が必要だった時は日本が大切にされました。しかし世界情勢が大きく変わって、米のドル体制が完全になり、日本は一つの節目にしかすぎなくなりました。日本を守って米国に利があるかが重要なのです。極端に言えば、米国としてはハワイより西が全て中国だとしてもかまわないのです。
しかし現実的には、現在、インドが中国やロシアと手を組んでインド洋の覇権を握ろうとしており、米国はオーストラリアと手を組んで中国と対立しようとしている。米国の世界戦略上、西太平洋において日本の基地は絶対必要なのです。ですが、米国の世論は軍縮です。日本が自身の力で守らなければ、米国は日本を守らないでしょう。
問 尖閣問題はどうでしょうか。
日高 中国は資源を掘れればいいと思っているだけで、すぐに大きな問題にはならないと見ています。現時点では通常戦争に勝てる軍事力は中国にはない。しかし、日本も尖閣諸島の所有権は米国の力に頼る事は難しく、自分の力で守らなければならない。とはいえ最悪のケースは私は起こらないと思っています。つまり、核戦争に発展する事はドル体制を守る点からも米国が許さないでしょう。
問 日本は今後どうやって進んだらいいでしょうか。
日高 今のままならゆっくりと少しずつ、存在感、人口、貯金が減っていき、企業も優秀な人間も外国へ流出し、小さな平和な島国になっていくしかありません。」
ですから大決心が必要です。自己犠牲覚悟で自分のことは自分で守り、経済の仕組みを変えて関税をゼロにし、TPPも参加して貿易国になるというような、本格的に日本のあり方を変えていく必要があるのです。
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