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トピックス -企業家倶楽部

2014年01月15日

画期的なサービスでアパレル業界に革命を起こす/スタートトゥデイ代表取締役 前澤友作

企業家倶楽部2014年1/2月号 トップに聞く


衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイが10 月31日より開始した新サービス「WEAR(ウェア)」。バーコードスキャン機能やアイテム情報と連携したコーディネート情報の提供など、これまでにない機能を持つこのサービスが現在、アパレル業界で物議を醸している。これまでも業界を切り開いてきたスタートトゥデイ代表前澤友作氏に、「WEAR」が懸念される訳と本当の狙い、業界の展望について伺った。


聞き手:企業家ネットワーク社長 徳永卓三



賛否両論の新サービス「ウェア」

問 新サービスであるウェアがアパレル業界で大変物議を醸していますが、このサービスの狙いをお聞かせ下さい。

前澤 ウェアはこれまでになかった機能を持つスマートフォンのアプリを利用したサービスです。今はどうしてもバーコードスキャン機能ばかり騒がれてしまいますが、本当はファッションを楽しむ人を増やしたい、ファッションを通じて世界の人々をつなげたいという思いを大切にしたサービスなんです。つながりを生むことでアパレル業界が更に活性化し、お客様にもブランドにもプラスに働くサービスだと自負しております。

問 画期的なサービスということですが、どんな機能があるのでしょうか。

前澤 大きな3つの機能があります。1つ目は、コーディネートレシピ機能。「今日はどんな格好をしようかな」と悩む方に、ファッションのレシピを画像で提案する機能です。イメージとしては、ファッション版のクックパッド。画像は有名人やショップ店員、一般ユーザーが投稿し、着用アイテム情報、「カテゴリ・カラー・シチュエーション」などの検索条件がついており、お好みのコーディネートを検索・閲覧することが出来ます。

 2つ目は、バーコードスキャン機能。店頭の商品タグのバーコードを読み取ると、商品情報やその商品を使ったコーディネート画像にアクセスでき、購入の判断材料にご利用いただけます。その情報から店外でも、比較検討やゾゾタウンやブランドサイトで購入もできます。

 3つ目は、マイクローゼット機能。既に持っている洋服や靴といったアイテムや新たに購入した商品をアプリ上で管理できます。洋服がありすぎて、タンスの奥に眠ったままのものがある方にとってすごく便利ですよね。


賛否両論の新サービス「ウェア」




アパレル業界は変革期に来ている

問 商業施設はバーコードスキャン機能によって、店頭がショールーミング化してしまうことを懸念しているようですね。

前澤 一部では店内の写真撮影を禁止するなど、ショールーミング化によって店頭売上の減少を危惧しているようです。しかし、このサービスがお客様にとって便利であることは間違いないですし、ブランドも様々な手段で商品を提供していかないとまずいじゃないですか。正直、ブランドはどこで売れても売上げは変わらないので、販売方法は問わないはずです。ただ商業施設との付き合いも長いですし、皆さん一定の配慮をされてますね。大手を振るってウェアに参加し、「店頭はショールームになっていい」とは言えないわけです。お客様もまた服が欲しいというだけで、店頭での購入にこだわる必要はありませんし。

問 ウェアの導入で店頭がショールーミング化するということはしょうがないことだということですか。

前澤 インターネットが発達した現在では、店舗がショールーミング化していくのは時の流れだと考えます。今回このサービスを始めましたが、いつかはやるべきシステムです。お客様は妥協なく服を買いたいですし、ブランドも様々な手段で提供したい。そのどちらにも応えられるこのシステムが便利だと判断されれば浸透するし、スキャンが面倒だと思われれば無くなるでしょう。

問 ショールーミング化に対して、ブランド側、商業施設側にはどんな対応策が考えられますか。

前澤 ブランドは従来の店舗への評価制度を見直す必要があります。店頭のショールーミング化で販売員が目標予算を達成できないケースが出てきます。ウェア導入後は、店頭経由でECサイトでの購入があった場合にその店頭を評価するといった制度です。商業施設は従来の固定分と売上歩合を合わせた賃料ではなく、完全な固定賃料にしていく必要もあるかもしれません。ビジネスモデルの変革期に来ていると思うので、柔軟に対応してくだされば、お客様とブランドのどちらのためにもなります。

問 アパレル業界が変わる時が来たということですね。他の問題として、在庫過剰もありますね。

前澤 需要と供給のバランスの崩れは大きな問題ですね。在庫過剰によって、泣く泣く値引き販売をするという悪循環になっています。値引きするとブランドのイメージも落ちますし、定価で買ったお客さんも悲しいじゃないですか。商品を求める人と在庫の位置を把握し、確実に届ける流通網の配備をアパレル業界全体で早急に取り組むべきです。ウェアはその役割としても貢献できます。

問 どういった形で貢献できるのですか。

前澤 店頭は在庫スペースが狭いため、洋服の各サイズ、カラーを常に揃えるのは難しい。種類が欠けた現状では、好みの商品を見逃してしまいます。そこでウェアを使えばその場で商品情報を把握できますし、サイトで購入していただけば、在庫から確実に届けられます。ブランド側としても販売機会の損失も防げます。

問 在庫の圧縮と満足のいく購買に貢献できるということですね。

前澤 在庫の圧縮は長期的に考えると、お客様のためになります。無駄な在庫を減らすことでブランドの利益体質も上がり、より効率的に商品が提供出来るようになるのでファッションを楽しむおしゃれな人も増えるでしょう。



パルコでの試験的実施とビジネスモデル

問 ルミネなどが消極的な姿勢の中、パルコでは4店舗で試験的に実施していますね。手数料等のやりとりはありますか。

前澤 パルコさんの店頭でバーコードをスキャンし、ゾゾタウンで購入していただいた場合、その売上の一部をパルコさんの店頭に返します。要はゾゾタウンからパルコさんへ紹介料を支払うイメージです。

問 逆にウェアを経由し、ゾゾタウン以外のブランドサイトで購入した場合のやりとりはありますか。

前澤 何もいただいていないです。しばらくはサービスの充実に重点を置き、その後に利益につながるよう検討します。ウェア経由でブランドサイトで商品が売れた場合にはその売上の一部を手数料としていただくというシステムですね。



200以上のブランドが参加

問 どのくらいのブランドが参加しているのですか。

前澤 メリットを感じてくださり、開始から200以上のブランドに参加していただいています。今後も参加ブランド数が拡大していくと期待しています。

問 ブランド側にとってはどんなメリットはあるのでしょうか。

前澤 各店舗のスタッフがコーディネート画像を投稿することで商品の情報発信もできますし、集客の促進にもつながります。また、これまでは口頭でコーディネート提案をしていましたが、バーコードスキャン機能で画像を出せば「こんな色もありますよ」、「こんな着方もありますよ」と視覚で提案できるので接客レベルも向上します。



ウエアの将来像

問 消費者、ブランド共に有益なサービスということで、ダウンロード数も増えそうですね。

前澤 開始から数日で10万ダウンロードを超えました。目標としては500万ダウンロードを早い段階で達成したいですね。

問 非常に好調なスタートですね。現時点で最も利用されている機能は何ですか。

前澤 コーディネートレシピ機能です。今日はどんな格好をしようという共通の悩みに応えられているのでしょう。将来的には料理のレシピを検索するように、コーディネートに悩んだら検索してもらうことをイメージしています。「明日はデートだし、おしゃれしよう」という風に服装の悩みの手助けになると嬉しいですね。



スタートトゥデイの目指す場所

問 前澤さんにとってブランド力とはなんですか。

前澤 思いやこだわりなど背景となる哲学が伝わるものがブランド力だと思います。うちの会社もそんなブランド力のある存在になりたいです。

問 もう十分ブランド力があるのではないですか。

前澤 まだまだ足りないと感じています。ゾゾタウンは有名になってきましたが、スタートトゥデイという社名の認知度がまだ低いんです。ゾゾタウンやウェア、ラブーなどをやっている会社がスタートトゥデイだと浸透してほしいです。

問 経営者自身も1つのブランドだと思います。業界に革命を起こすというのがベンチャー企業の役割ですので、スタートトゥデイにはぜひ革命を起こしていただきたい。

前澤 私自身いつも何かを変えたい、もっと良くしたいと考えています。今はウェアに力を注いでいますが、今後もアパレル業界を活性化できるよう尽力していきたいです。

問 10年後の目標はありますか。

前澤 IR上あまり発表できませんが(笑)。これまで流通にフォーカスしてきましたが、いずれは商品開発から販売までトータルで手がけたいです。世界の名だたる企業は、川上から川下まで同じ社内で取り扱っているじゃないですか。同じことをしてもしょうがないので、独自のやり方を検討している最中です。



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