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トピックス -ビッグベンチャー

2014年01月20日

飽食で恵まれた時代にこそ手作りで伝える温かさを クオカ

企業家倶楽部2014年1/2月号 ビジネストレンド





「クオカ(cuoca)」というお店をご存じだろうか。お菓子作りの経験がある女性であれば、誰もがその名を一度は耳にしたことがあるだろう。今までありそうでなかった、製菓材料の専門店。パン用の小麦粉を約50種類、お菓子用のチョコレートに至っては100種類以上を取り揃える。

「世界一多くの種類のチョコレートを品揃える店」を自負するクオカプランニング社長の斎藤賢治は、創業明治5年の老舗、食料品の卸問屋「斎徳」の6代目社長。業務用の食材を扱う中、プロの料理人が使う材料を一般家庭にも提供することで、家庭でも美味しいお菓子を作ってほしいと考えた。

 現在は、コンビニスイーツ等、手間暇かけることなく安く美味しいモノを食べることが出来る。飽食の時代だからこそ斎藤は、お母さんが作ったお菓子やパンが一番美味しいと思う子供を増やすことをミッションとする。「大事な人に思いを込めて作るという純粋な気持ち」を忘れないでほしいという。

 斎藤が最初にこの事業を始めたのは1997年。全国に販売ができるネット通販からスタートした。2000年にクオカとして人材採用を始めるまでの3年間、朝は斎徳の社長、夜はクオカの店長という生活を一日も休まず全て一人で行った。

「お菓子作りは家庭のエンターテインメント」と語る斎藤は、作ること自体が楽しいお菓子作りにおいて、材料や道具を買う段階も楽しんでほしいと考えていた。そのためネット通販に留まらず、01年には地元高松で店舗をオープン。03年には東京に進出し、自由が丘に出店を果たした。オシャレかつ生活感がある町。自由が丘は、まさに斎藤が理想とする町そのものであった。その後、日本橋三越、吉祥寺に出店し、現在は4店舗を展開する。




 かねてから、顧客に買い物だけでなく様々な経験をして欲しいと考えていた斎藤は、「クオカ・エクスペリエンス」と称し、お店にキッチンを設置。道具の良さや材料の違いを五感で感じる場を提供している。自由が丘本店と高松店にはキッチンスタジオが併設されており、実際に料理を体験することもできる。近年、スタジオ参加者には女性客だけでなく、団塊世代の男性が目立つという。今後、さらにシルバー層向けに商品・サービスを開発していく予定だ。「美味しいものを食べたいが、糖分は控えたい方が多い。低糖質といった、手作りだからこそ出来る工夫がある」と斎藤は手作りの魅力を述べた。

 さらに最近はアジアからの顧客が絶えないという。香港の雑誌やテレビからは取材依頼、シンガポールの食料品店からは納品の依頼が舞い込む。もともと手作りの文化がないアジアだが、富裕層が洗練され「家でケーキを焼くことがセレブの証明」になれば、さらなる顧客の拡大に繋がるだろう。

 海外展開に視野を広げつつ、まずは国内展開。「各政令指定都市に1店舗を持ちたい」と斎藤は明確な目標を掲げる。

「お客様1人ひとりの顔を見ることができ、『この材料を使ったら美味しく焼けたのよ』と言われることが嬉しい。今までは、本格的なお菓子作りを趣味としているお客様に育てて頂きましたが、もっと幅広い層の方々に手作りの良さを伝えていきたいです」

「人々の生活を豊かにする仕事をしている」と自負する社長の表情は、自信と期待に満ち溢れていた。



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