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トピックス -ビッグベンチャー

2014年09月29日

居場所としてのカフェ戦争の勝者は?

企業家倶楽部2014年10月号 ビジネストレンド





 東京・新橋、ビジネスマンがひしめき合うJR新橋駅近くに、先般名古屋の喫茶店チェーン支留比亜(シルビア)珈琲店が進出した。ブラウンで統一された店内は広々としていて居心地抜群。珈琲を味わいゆったりと過ごすには絶好の居場所である。名古屋の喫茶店といえばコメダ珈琲店が有名で、今や全国に552店を展開。ここ数年首都圏にも進出、熟年層の人気を誇る。このコメダに続けとばかり、支留比亜珈琲店が進出してきたのだ。

 カフェビジネスとしては、ドトール、スターバックスが共に1000店を超える大型チェーンに成長、多様な人々に支持されている。しかし、少子高齢化が進展、脱デフレが進みつつある今、求められているのは“居場所”としてのカフェである。

 このニーズに対応しているのがコメダ珈琲店で、喫茶店文化が根付く名古屋では圧倒的な存在感を誇る。こうした動きに対抗してドトール・日レスが投入したのが、高級喫茶店「星乃珈琲店」である。この「星乃珈琲店」が好調なのである。

 こうした高級喫茶チェーンに求められるのは、こだわりの珈琲と、フード類、そして居心地の良さである。中でも常連客を引き入れる武器となるのが、その店ならではのフード類、つまり喫茶グルメである。コメダ珈琲店を有名にしたのは、朝、飲み物を頼むと提供される厚切りトーストとゆで卵。いわゆる「モーニング」である。毎朝コメダ珈琲店で朝食を摂るのが習慣となっている客もいるほどで、モーニング文化を定着させている。さらにここの名物といえば、温めたデニッシュにソフトクリームをのせた「シロノワール」。サクサクのデニッシュと冷たいソフトクリームが絶品と、ファンが多い。

 支留比亜珈琲店の名物は「カルボトースト」である。カルボナーラのトースト版で、一見ギョッとするが、食べれば病みつきになる。勿論、両者ともサンドイッチやトーストの味も絶品。軽食ではあるが食べられる居場所としてお客に支持されている。

 星乃珈琲店もフード類には力が入る。ここではスフレパンケーキが一番人気だという。厚さ5センチはある厚焼きのパンケーキが、女性たちを虜にする。さらにグループ企業のノウハウを活かし、ドリアやカレーといったメニューも提供する。

 こうした高級喫茶店の動きに、スターバックスも黙って見てはいない。これまでの都心型から、郊外や住宅地へと出店を加速している。日本に進出して20年、既に1000店を超え、日本に新しいカフェ文化を定着させてきた。しかし、客層が40代ぐらいまでに留まっている。もっとファミリーやシニア層を取り込もうと郊外型に注力、居場所としてのスタバの役割を果たそうというのだ。

 人口の半数が40歳以上という、大人社会に突入した日本。大人がゆっくりとくつろげる居場所としての喫茶店の需要は高い。この10月、ここにアメリカのこだわりのブルー・ボトル・コーヒーが上陸、喫茶店戦争がますますおもしろくなりそうだ。ブルー・ボトル・コーヒーは、産地、豆、焙煎、そして淹れ方までにもこだわり、新しいコーヒー文化を日本にもたらすと予測される。

 セブンイレブンによって火がついたコンビニコーヒーは、コーヒー人口を増やし、ドトールやスタバの客を減少させてはいない。いずれにしても香り高い珈琲とこだわりのフード類で過ごす居場所としての喫茶店の需要はますます増えることは間違いない。どこが勝者となるのか、喫茶店戦争のゆくえが楽しみだ。



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