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トピックス -企業家倶楽部

2000年04月27日

【パーク24特集】人間味あふれる大きな器が幅広い人脈をつくる/西川清の人的ネツトワーク

企業家倶楽部2000年6月号 特集第5部


   企業家、政治家、評論家、芸術家……。西川の人脈はすそ野が広範囲に渡る。人間としての幅の広さが、その人脈に表れているのだ。アイデアと実行力は誰もが認めるところだが、西川の最大の才能は、味わい深い人間性にあるのかもしれない。企業家としての器をどんどん広げながらも「昔とちっとも変わらない」と古い友人に言わせる人間味が人を惹きつけるのだ



栴檀は双葉より芳し

ユニチャーム社長 高原慶一朗 氏


   西川は一九九五年の第六回ニュービジネス大賞で、アントレプレナー大賞・ニュービジネス協議会(NBC)会長賞を受賞した。NBC会長(当時副会長)の高原と知り合ったのはそのとき。

   成功した経営者に共通する特徴を、西川も持っている、と高原はいう。

   共通する特徴とは、自分の人生のシナリオを持っていること。仕事を生き甲斐と重ね合わせていること。そして、そのビジネスが社会に役立っていることだ。

「西川さんは大学を卒業してサラリーマンをしたあと、一度しかない人生だから、めいっぱい充実した人生を送りたいと三十三歳で独立した。その後、五十歳ぐらいまでは中小企業の社長のレベルで留まっていたけれども五十歳を過ぎてから、株式公開しようと決意し、人生のシナリオを書き替えました。人生のシナリオは三十歳で書き替える人もあれば、五十歳で書き替える人もある。その意味で西川さんは、シニアの人にも人生のシナリオを書き直すチャンスがあることを示したのです」自分の人生のシナリオをしっかりと見つめている人だ、と高原。

「ビジネスと自分の生き甲斐を重ね合わせるというのは、単に自分がよければいいというのではなく、世の中に役立ちたいという使命感からくるんです。それから自分のビジネスを社会に認めてもらいたい思いがある。そういったところが、西川さんの特徴だと思います」

   西川は①やる気②やる力③やるチャンスの三つの要素を兼ね備えている、と高原。

「やる気はほとんどの人が持っていますが、やる力、経営する力がないと失敗します。西川さんのやる力は、時間貸し無人駐車場という新しいビジネスを開発し、利益が計上できる仕組みをつくったこと。これがやる力なんです。そしてドライバーのモラルが向上してきた時期にタイムズ24を立ち上げ、やるチャンスを生かしたのです」

   数字に明るく、しっかりとしたビジネスプランをつくる能力がある。加えて負けじ魂があり、ねばり強く、初心を忘れない人間だ、と高原。

「経営者としては遅咲きですが、学生時代から部活動などでリーダーだったそうですから、やはり『栴檀は双葉より芳し(才能のある人は子供のときからとびぬけている)』という面があったのではないでしょうか。一つだけ悪口を言えば、ちょっと無愛想で取っつきにくいところがありますけどね」

   これからは、三十代、四十代の人を育てていく役割を果たして欲しい。まずは社内のリーダーをつくり、次に業界のリーダーとして、外部の企業家を支援し、より一層社会に貢献して欲しい、と高原は締めくくった。



己の役割を見出した能力には感心する

衆議院議員 小泉純一郎 氏


   会社で一番の営業マンと自負する西川は、各地の講演会に積極的に出ていく。

「会社の宣伝にもなるし、若い企業家を育てる一助になりたい」という思いがあるからだ。

   西川との出会いは、昨年四月。小泉の後援会が主催するモーニングセミナーで講演したのがきっかけ。

「黄色い看板で有名な『タイムズ24』の創設者だということで、どんな方かと興味深く拝聴しましたが、さすがに駐車場に対するこだわりをきちんと持っていますね。駐車場をサービス業として認識し、自らが率先してアイデアを出し、それをカタチあるものにしようと挑戦していることにも感心します」

   決して若いベンチャー企業家ではないのに、その駐車場への情熱を見ていると、引き込まれるものがある、と小泉。

   一方、西川も「小泉先生のハッキリした態度は企業家としても勉強になり、あのときお会いして以来、親しくさせていただいております」という。

   昨年PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ=従来公共部門が行っていた社会資本整備を民間が行うこと)法案が可決してから、これに対する西川の取り組みに、小泉は特に期待している。

   西川は『駐車場はうち以外ではできない』と、自信と信念を持ってPFIに取り組み、実際パーク24は、今年の二月に福井県鯖江市で駐車場業者として初めて、PFI事業者に認定された。

   大きなことを言うだけでなく、実際に実行しているところがすごい、と小泉。

「一業専心で、一生懸命やることで、己の道を、役割を考え出し、自分の居場所をつくり上げている。それを実現できる能力には感心させられます。パーク24は一私企業ですが『駐車場』という公共性の強い事業を扱う以上、本来の社会貢献に向けて、より一層本業に励んでほしいものです」

   駐車場に情熱を燃やす西川を陰ながら応援していきたい、と小泉は語った。



駐車場ビジネスでは終わらない人物

評論家 竹村健一 氏


「駐車場ビジネスって、毎日、何トンもの百円玉硬貨がたまって、銀行も引き受けてくれないぐらいになるんだそうです。おつりだって必要だし、それなりに管理が大変。で、ある時、『集金人が強盗に襲われたりしないの?』と尋ねたら、西川さんの答えが実にいい。『集金袋があまりに重いから大丈夫なんですよ』と。ああ、表現力のある人だな、と思いましたね」

   竹村が西川に会ったのは、一年ほど前のこと。大手都市銀行の支店長から転じ、パークロックを開発した日本信号の役員を務めていた知り合いに、「おもしろい経営者がいるから会ってみませんか」と紹介を受けた。

   それ以前から、「タイムズ24」の看板はよく見知っていたという。バブルが崩壊して土地余りになった時代にふさわしいビジネス。逆発想で成功した好例だ、と注目していた。

「従来型の駐車場だと、人手もかかるし、小さなスペースでは割に合わない。でも、時間貸し無人駐車場となれば、とたんにビジネスになる。物事を違った角度からとらえてみるだけで、すきま産業はいくらでも生みだせるんですよ。西川さんの発想は、そのいいお手本じゃないですかね」

   いまでは当たり前になったパークロックにしても、開発当初はなかなか売れず、宣伝用に無料設置をしてもらうなど普及に苦労する状況だった。そんな日本信号の技術に着目し、新しいビジネスとして成功させたのは、西川の目利きによるもの、と竹村は評価する。

「不況になってここ十年は、従来型のやり方で従来型のものをつくっているところがダメになっている。ただし、従来型の技術であっても、新しい活路が見出されないがために埋もれてしまっているものは、この日本にまだまだたくさんあるんですよ。だから、探す気にさえなれば、ビジネスのネタはいくらでも転がっている。昔だったら技術情報は企業の中に隠れていたけれど、インターネット時代になって、いくらでもそういう情報がネット上にでていますからね。でも、ネタに出会っても、それがネタだとひらめくかどうかが問題です。西川さんは、パークロックを見てひらめいた。それは、彼が常にいろいろな問題意識をもって、物事を見つめてきたからだと思う」

   ひらめきは、自分が自分で問題意識を持つかどうかしかない、と竹村。その意識さえあれば、ビジネスのネタはまだまだいくらでもあるというわけだ。その意味でも、西川の姿に勇気づけられる経営者は多いだろう、と竹村は語る。

「でも、ひらめきは受け手の問題なんやね。僕が主宰している勉強会や、いろいろな講演会で、せっかくいい話を聞いても、ヒントを得る人もいればヒントを得ない人もいる。ヒントを得られるのは、せいぜい百人に一人ぐらいの確率ですね。で、ヒントを得たとしても、そこからビジネスにつなげられる人といったら、まさに氷山の一角。その意味で、天性みたいなものはあるのかもしれない」

   西川も、今では「竹村健一未来経営研究会」のメンバー。前向きの経営者ばかりを集めたこの会は、日本全国津々浦々で組織されている。

「僕はね、新しいことにチャレンジしてる人が体質的に好きなんですよ。西川さんとこのビジネスは、新しい産業の中でもいちばん目立つ業種の一つじゃないかな。まさに先見性の勝利。彼みたいなタイプは、単なる駐車場ビジネスでは終らないと思いますね」



偽りのない自分で生きている人

エルティーケーライゼビューロージャパン代表取締役 竹田恒和 氏


「初めてお目にかかったのは、十五、六年前だと思います。まだ、ニシカワ商会だった頃のこと。大崎ロータリークラブの設立メンバーとして、ご一緒させていただいたのが縁でした」

   その当時から、西川が将来ビジョンを明確に持っていたことが印象的だった、と述懐する。つき合いを重ねていくなかで、本当に先見の明がある人だと痛感した。

「まさにアイデアマン。アイデアだけで終わる人は多いけれど、西川さんはきっちり実行されていく。非常に信頼感がある方です。言ったことは必ずやるという、義理がたいところがある」

   その上、親分肌的なところがあるから、男性も自然と周りに集まる。ロータリークラブでも、リーダーシップを存分に発揮し、若手メンバーを引っ張っていった。そんな姿が西川の持ち味だ、と竹田は評する。

「ちょうど今年は、西川さんが大崎ロータリークラブの会長に就任されたんです。早速アイデアマンらしさを発揮して、ハワイのロータリークラブとの姉妹提携を実現された。その辺り、本当にアクティブですね。仕事も遊びも、とてもスマートに楽しまれている」

   だいぶ前のことになるが、竹田は西川や気の合うロータリー仲間数人と、アメリカ西海岸を旅行した。西川のみ、夫妻で参加したという。そんなところに、西川の情の深さが感じられる。旅先では、ご多分にもれずゴルフコンペ。西川のゴルフは、との問いに、「学生の頃、柔道をやられていたから、かなり粘っこいですよ」と竹田。プライベートであっても、西川の行動力は衰えるところを知らない。まさにバイタリティの塊。そんなエネルギーが、人を引きつけるのだろう。

   二、三年前のこと。競走馬のオーナーになりたい、と西川から相談をもちかけられた。幼い頃から馬術に親しんできた竹田は、オリンピック出場の経験もある。馬のことを語る西川の瞳に、同じ馬好きとしての思いを感じ、日本で有数の牧場を紹介した。

「初めて馬を買われた時、本当に嬉しそうでした。競走馬というのは、人間につくられた芸術。その美しさを、感じられていることが伝わってきましたね。『馬が合う』という言葉のように、オーナーと馬もめぐり合わせなんです。いいめぐり合いがあるかどうか。西川さんの馬は、早くも重賞レースなどで勝っています。仕事も順風満帆で、馬ともいいめぐり合わせに恵まれたんですね。仕事にしても馬にしても、大切なのは情熱を傾けるかどうかではないでしょうか。西川さんには、その情熱がある。だから、いい結果につながるんだと思います」

   馬と接するのが心の拠り所になる、と竹田。馬に会いに行くことで、ビジネスの意欲も新たに湧くのだという。西川も馬と会う中で、さまざまな思いを語りかけているのかもしれない。

   時の流れの中で、西川の事業も急成長を遂げた。だが西川は、出会った当初とまったく変わらないという。それは、きっちりした計画のもとに、いつも偽りのない自分で生きてきたからだろう、と竹田は語る。会社が大きくなると、人間性が変わることはままあるが、西川にはそのカケラもない。とてもはにかみ屋で人間味のある経営者、それが西川だ。

「西川さんの夢実現に向けて、これからが大事な時期を迎えると思いますが、初心を貫いていただきたいですね。いつまでも変わらない西川さんを、応援しています」



ビジネスでごっつい脱皮をする予感

ジャフコ相談役 吉田真幸 氏


   西川さんは、蟹のような人だと思うね、と吉田は開ロ一番に言った。

「たとえはあまりよくないけれど、蟹は、節々で脱皮しながら成長していくでしょう。脱皮を繰り返しながら、大きな蟹になっていく。西川さんの会社も、未公開から店頭、二部、一部上場と、節目をきっちり押さえながら、順調に脱皮を遂げている。だから、蟹のようだな、と思ったんです」

   節目ごとに一皮むけ、着実にいい会社になっている、と吉田。案外目立たない存在かもしれないが、ここ十年の日本における急成長会社として、一目をおくべきだと語る。

   ジャフコがパーク24に初めて投資したのは、一九九二年のこと。当時の審査部の調査では、西川のビジネスがここまで大きくなるとは、予想できなかった。あやうく審査もNOになりそうだったという。だが西川には、事業に賭ける情熱としっかりした哲学があった。日本のクルマ社会の行く末を見据え、街づくりの一環としての重要性を熱く語る。自らの事業に対する自信と、将来ビジョンを明快に描いているその姿勢に、「あれだけ熱心なのだから投資してみようか」ということになった。

「パイオニアだけに、審査部もよくわからなかったんでしょう。でも、それから数年の間に想像以上にいい会社になった。お陰様でキャピタルゲインも潤っています」

   最初の投資をした頃、五力年計画を見せられたことがある。月次計画まできっちり組まれており、大言壮語する人でありながら計画が緻密なことに、なかなかのものだな、と感じたという。

「彼の原点は、先を見る力と無理のない営業計画。そこをきっちり押さえているところが素晴らしい。経営の基本は、それですからね」

   吉田が西川に初めて会った頃は、資金もあまりなく本社ビルも小さかった。当時の年商は十数億円。それが四年のうちに、百億円の大台を突破した。パーク24の主幹事は、野村証券五反田支店。それほど大きな支店ではない。そこで、これだけのサクセスストーリーが生まれたのは、特筆すべきだろうと吉田は言う。

   脱皮できずに死んでしまう蟹も多いなか、脱皮できるものだけがタラバガニのような立派な蟹になれる。西川は、当時から一本筋が通っていた。社会還元ということを常に語り、足場をきっちり固めていった。当時の担当者も、「よく怒られたけれど、必ず一本筋が通っていた」と述懐していたという。ゆるぎない事業の哲学や明確なビジョン。それが、脱皮して大きく成長していく蟹にはある。

「いま、ソフトバンクを筆頭にネット関連銘柄が注目されていますが、結局マインドは一緒だと思いますね。彼らも、非常にきっちり経営をしている。やはり、ベースはそこなんです。業績の着実性でいえば、西川さんの会社は目に見えてわかりやすい事業だから、マーケット評価も高い。クルマ社会にもIT革命の波が押し寄せる中、その点をきっちり押さえた戦略を展開されているし、SPC(特別目的会社)を活用した証券化ビジネスにも着手されている。株価が高いのも当然でしょうね」

   第一印象は、「ちょっとおっかないおじさんという感じだったな(笑)」と吉田。

   古典的風貌ながら、時代の変化にあわせて、西川は目を見張る脱皮を遂げてきた。大変革期にある今、企業も大きな変化を遂げることを余儀なくされるが、西川は十年で会社がこれだけ変われることを実証した、と吉田は評する。

「一部上場を果たした今、今後はビジネスでごっつい脱皮をする予感がしますね。この会社、まだまだ伸びますよ」



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