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トピックス -企業家倶楽部

2012年06月27日

主婦の雇用創造が日本を救う/ビー・スタイル代表取締役 三原邦彦

企業家倶楽部2012年8月号 言いたい放題





   今の日本において、最大の課題は人口減少です。若年労働者が減少し、団塊の世代が退職を迎えていくので、少数の労働人口でシニア世代を支えていく構造になっていきます。さらにシニア世代が増加すると、医療保障問題で予算が掛かり、車や洋服などへの消費も冷え込んでいきます。この課題に対して我々は「主婦の雇用創造が一番の処方箋になる」と考えています。

   藻谷浩介さんの『デフレの正体』によると現在、有償労働をしている日本人女性は全体の45%です。高齢者や学生も含まれていますが、3500万人の女性は働いていません。そして、この内1200万人を占めているのが専業主婦です。主婦が1週間に1時間以上働くだけで、実はこれから5年間の退職者の税収を補えるほどのパワーを持っているのです。一般的に、女性が働くと出産が減少すると思われていますが、むしろ逆です。例えば、出生率の高さで全国5本の指に入る島根県では、女性の労働人口比率も高いのです。

   30代40代の主婦層は、教育費や食費、旅行、衣服など家庭を豊かにするために最もお金を使う世代ですが、子育て期間とも重なり、働き方の選択も最も難しくなります。私が特に提言したいのは、企業や政府による主婦層への積極的な労働支援です。企業はCSRの一環として植樹などをしています。それはそれで大切ですが、主婦の雇用を増やす事は、より直接的な社会貢献です。当然ながら主婦が食料や衣類を買うので、景気回復や国の活性化にも繋がります。家庭の決済の8割は主婦が握っていますから、主婦が収入を得ることは、消費拡大や減少する税収の補填にもなります。

   ビー・スタイルは2002年の創業以来、一貫して主婦層を主軸とした人材サービスへ注力してきました。パートタイム型・スポット型の人材派遣、在宅での人材活用、求人媒体サービス「しゅふJOB」などを手掛け、現在の登録者数は5万8000人、平均年齢は34歳です。我々が雇用を創造した方々、つまり2011年12月時点で給料をお支払いした方は2万3000人に上ります。

   しかし、家庭とのバランスをとれる仕事の選択肢がまだまだ少ない。特に高学歴だった主婦にとって、パートタイムではホワイトカラーの面白い仕事が中々ないのが現状です。そこで我々は今年5月から、年収500万円以上得ていたエグゼクティブ主婦層に特化した人材紹介サービス「EXE(エグゼ)パート」を開始しました。例えば、週3日のCFOという雇用形態も考えられるのです。

   主婦の要望は家庭と仕事の両立なので、企業にはこの両立をしながら働けるポジションを生み出す努力をしていただきたい。もちろん企業側にも、コストやクオリティの面でメリットがあります。政策においても、主婦がフルタイムで働けることを前提とせず、パートタイムの雇用を生み出すことに力を注いでほしいです。

   母親が働くことで一番良い効果は教育です。子供に対して、絶対に必要な教育は「自活自生」だと思います。そのためには、親自身が社会で働いていた方がいい。厳しい言い方をすると、母親が自活できないのに自活しろと言うのは説得力がないということです。母親自身が社会での労働を通して自らの成長を実感し、その経験をもとに指針を固め、子供に施す教育が一番良いのです。学校の先生へ「子供に何も教えてくれない」と言う母親も一部いますが、先生より母親の方が子供と接する時間は長いのです。だからこそ、母親が教育者として優れている必要があります。主婦の雇用創造は様々な意味で、日本の復活に繋がる良い効果をもたらすはずです。



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