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トピックス -企業家倶楽部

2009年04月27日

音や振動を電力として活用し社会から応援される企業でありたい/音力発電代表取締役 速水浩平

企業家倶楽部2009年6月号 注目企業

捨てられていたエネルギーを活用

   音力発電は音や振動によるエコ発電システムを独自開発する大学発ベンチャーだ。日常生活において、無意識のうちに捨てられていたエネルギーを電力として活用し、これまでにない新しいエコロジー社会の実現に貢献している。


   例えば、発電技術「音力発電」は、人の話し声や騒音などの音のエネルギーを利用して発電する。応用事例として、話しながら充電可能な携帯電話や、車の騒音によって発電を行う防音壁などが考えられている。


   さらに、技術応用した「振動力発電」は、人が歩く際に生じる振動や自動車等の動きにより生じる振動エネルギーを利用する。2007年12月からは、首都高速中央環状線の五色桜大橋で実証実験も行われた。橋の下に振動で電気を発生させる装置を設置することで、ライトアップの一翼を担っている。仮にこの発電装置を首都高速道路にくまなく敷きつめれば、東京23区の一般家庭の電気使用量4割を賄える試算だ。


   音や振動は日常のあらゆるところに存在している。同社の強みとなるのが、その応用用途の広さだ。「どんな物に実用できるか」を日々追い求め、今では大小合わせ300以上の応用事例をリスト化している。例えば、振動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機「発電床」は、東京駅や渋谷駅で実証実験も行われた。街を闊歩する人々が、「発電床」を踏むと発電が起こる。自らの力で発電するという体験を通し、エネルギーの大切さを伝えた。


   また、リモコンに「発電床」の技術を応用した「振力電池」を使用することで、ボタンを指で押したときに発生する振動を電気エネルギーに変換させた「電池のいらないリモコン」の開発も進む。


   用途例は、発電インフラやユビキタス電源の確保に留まらない。音や振動をエネルギー変換する分、元のエネルギーは減少するため、防音・防震・免振が見込める。また、人や物が移動したときにだけ電力を発するので、センサーとしての機能を持たせれば、待機電力のいらないエコロジーな防犯システムとしても利用できる。いずれも量産化や耐久性、メンテナンス費用などを踏まえた、新しいエコロジー社会の未来図だ。



◆小学生からの夢を実現

   1981年生まれの速水は、小学生の頃から新たな発明を思い描いてはノートに書き記す日々を送っていた。「音力発電」もそれらのアイデアの一つ。きっかけは理科の授業だ。モーターと発電機の仕組みを知り、「発電すればモーターが回り、モーターが回れば発電する。それなら音を出すスピーカーでも同じことができるのではないか」と感じた。そして、「電気で音を出せるのなら、音を与えることで電気も起こせる」と思いついた。


「自分のやりたいことをしたい」と高校生で起業を決意。大企業の研究職でも開発はできるが、研究には制約が付きまとう。自由のきく環境で自らの夢を実現化させたかった。


   ただ、「音力発電」の発想それ自体は目新しくはないため、実用化に向けて発電効率を飛躍的に高める必要があった。例えば、紙のノートを弾いてもあまり振動は起こらない。一方、プラスチック製の下敷きを弾くと下敷きは振動し続ける。この様に、同じ外力でも振動させることによって、運動の持続性は違う。速水はこの様な原理を応用することによって、外力を効率的に電力に変換することを目指した。


   慶応義塾大学環境情報学部2年生になると研究にのめり込んだ。そして、日々実験を繰り返し、独自の音力発電技術を生み出した。発電効率の起爆剤となったのが「圧素電子」だ。圧電スピーカーなどで利用されていたものを、発電用の素子として京セラと共同開発した。


   この独自の発電システムを柱に06年9月、音力発電を設立。資本金は自らの奨学金や銀行借り入れなどで調達した。現在、主な収益となっているのがエコ発電技術を受託する研究開発事業、環境ビジネスを中心としたコンサルティング事業、「発電床」などのレンタル事業だ。


   例えば、「実験用発電床」はサイズ20㎝×30㎝、厚さ3㎝で、体重60㎏の人が1秒間に2歩した場合に0.3〜0.5W発電する。これを1枚1カ月50万円で企業に貸し出す。あるいは、50〜100個のLEDの点灯も可能な「イベント向け発電床」を1枚1イベント8万円で貸し出す。別途オーダーメイドすれば、完全防水仕様にすることも可能だ。七夕やクリスマスのイルミネーションにも利用できる。


   08年度の売上高は6000万円、欧米・中国・韓国などから問い合わせが相次ぎ、利益もあげている。08年11月に開かれた金融機関向け合同説明会では39社が集まり、約2億円の資金を得た。音力発電では3年前の技術しか世に出していない。そのため、「発電床」などを真似されても同社の高い技術力は揺るぎない。速水は「日本発の技術として育てていきたい」と話す。



◆社会から応援される企業になりたい

   50年後には、環境負荷の大きい火力発電や原子力発電に限界が来る。しかし、太陽光発電や風力発電では電力需要を賄うことも困難だ。「その頃、音と振動の発電は世界の20%の発電を担っている」と速水。

   同社のサポートには、イー・アクセス取締役の國領二郎やGEジャパン元社長の伊藤伸彦らが加わっている。研究開発志向の会社は営業や実用性を忘れがちだが、速水は大学OBなどの助言を真摯に受け止めている。そのため、例え競合技術であっても競合するものではなく、協調するものと捉えている。お互いが切磋琢磨することで、ネットワーク全体でSONYくらいの経済効果を与えるような存在を目指す。


「世界中のインフラになれる技術ですが、エコの目的は二酸化炭素の排出を減らすことです。だから、各々の技術を組み合わせることで短所を補い、社会から応援される企業になりたいです」


「今後はメーカー機能を備えたり、音や振動以外の発電も積極的に考えていきたい」と話す速水の挑戦は、先の見えないエネルギーの将来図を明るく照らしている。


【会社概要】


社 名 ● 音力発電


本 社 ● 〒252-0816 神奈川県藤沢市 遠藤4489番105号

設 立 ● 2006年9月21日

事業内容 ● 音力発電や振動力発電を使用した商品の開発、製造および販売など



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