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トピックス -企業家倶楽部

2016年06月21日

一発勝負だけでなく実業を育て安定した経営を/エイチーム社長 林高生

企業家倶楽部2015年6月号 言いたい放題





 エイチームの特長はゲームのエンターテインメント事業と、生活情報サイトのライフスタイルサポート事業の二本柱を持つ点です。2015年7月期は売上高150億円、経常利益17億円を見込んでいますが、売上高構成比は、ほぼ半々。利益はエンターテインメントが6割、ライフスタイルが4割です。

 当社では「今から100年続く会社」「みんなで幸せになれる会社」を理念に掲げていますが、これを追求するには、ゲーム事業だけではリスクが大きいと考え、9年前に生活情報サイトを立ち上げました。

 ゲームは一発ブレイクすれば、大きな利益が得られますが、安定的な経営を目指すにはリスクが大きい。一方、生活情報サイトは育てるのに時間がかかりますが、その分息が長い。「引越し侍」、車の買取・査定サイトの「ナビクル」、結婚情報サイト「スグ婚navi」が育っています。

 最近ゲーム関連企業で、実業より資金調達が目的になっているのではないかと思うことがあります。若手や学生たちの企業セミナーで、いくら資金調達したかを声高らかに語っており、それが目的になっているのではと、見受けられることがあります。実業が伴っていなくて多額の資金を調達し、テレビCМを派手に打っても、サービスが定着していなければ、利用者数が減り、結果赤字に陥る。これではゲーム関連会社への株式上場基準が厳しくなるのではないか。そして世間のITベンチャーに対しての見方が厳しくなるのではと危惧しています。




 ゲームは一発当たると化けますから、ベンチャーキャピタルからすると、投資の回収効率がいい。従ってITベンチャーに甘くなるところがあります。大金を調達し、派手な広告を打つ自分がカッコいいと勘違いしてしまう人もいます。金銭感覚が狂ってしまうのではと危険を感じます。大学で学生さんと話をする機会がありますが、資金調達の話に大変関心が高く、驚きます。もっと実のところに目を向けて欲しいと思います。この流れは昔のITバブルを思い出します。

 ゲームは娯楽だと割り切ることが必要です。飽きるから常に新しいものを求める。今、すごく流行っていても、いつストーンと落ちるか分からない。自分たちがやっているビジネスは、娯楽なのか、それとも生活に密着しているのか。それによってビジネスの立ち上がる速度も、成長を続ける期間も変わってくることを自覚することが大切です。

 1年半前、新規事業である自転車の通販サイト「cyma(サイマ)」を立ち上げました。当初は売れませんでしたが、今は月間で2000台ぐらい売れています。特長は完全に組み立てて販売していることです。しかも一年間は出張アフターサービスが無料、防犯登録も当社で済ませますので、お客様は届いたらすぐ乗れます。オリジナルブランドで商品も作っています。

 ゲームと生活関連の二本柱に加えて、このEコマースが第三の柱になればいいと思っています。自転車は配送料が高いですが、当社では送料込みで1万3000円の商品もあります。大型商品の物流が強みになれば、家具や小物も扱える。そうするとネット業界のホームセンターのような形が作れるのではないかと思います。

 ゲームのように一発勝負だけでなく、ノウハウを少しずつ貯めて、ビジネスを育てるという風土と努力があってこそ、安定した息の長い企業であり続けることができると考えています。



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