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トピックス -ビッグベンチャー

2014年07月11日

挑戦し続けるカルチャーを持つ人材こそが強み/ボヤージュ・グループ代表取締役兼CEO 宇佐美進典

企業家倶楽部2014年8月号 次世代の企業家




経営は航海

問 まずは上場承認おめでとうございます。ボヤージュの名の通り、素晴らしい旅立ちになりそうですね。

宇佐美 ありがとうございます。これまで上場を目指した成長ストーリーを描いてきました。嬉しいです。

問 会社の内装が船の中のようですね。社内地図やカフェスペースなどにも細かいところまでこだわって作られているのがわかります。まるで海賊船のようですね。

宇佐美 2011年に社名をECナビからボヤージュグループに変更しました。その時に、より会社のコンセプトや理念を体現したオフィスをつくりたいと考え、オフィス全体を海賊船のようにしました。ただ乗っているだけではなく、自分たちで漕ぎ出していくんだという気持ちを込めています。

問 経営も航海に似て、いつ嵐が吹くかわからない。社員をクルーと呼んでいるそうですね。

宇佐美 未知なる海に乗り出していくボヤージュグループとしては、我々一人一人が乗組員。社員だけでなく、アルバイトや派遣を含め、共に働く仲間をクルーと呼んでいます。会社の中で経営理念をどう浸透させていくか。単に最上段でお題目を掲げるだけではなく、より日常の中で会社の考え方、価値観、経営理念を意識しやすい環境づくりを考えています。経営理念を体現したオフィス空間、制度の設計を心がけています。



創業の想い「360°スゴイ」

問 オフィスに体現された企業理念を教えてください。

宇佐美 二つの要素があり、「ソウル」「クリード」と呼んでいます。ソウルは創業時の想いを表現したもので「360°スゴイ」。どんな事業をやるにしろ、世界を変えてしまうようなすごいことをやるんだという想いで創業しました。ビジョンにあたるものですね。

 もう一つのクリードは、仕事をやる上での価値観。ボヤージュグループには様々な事業があり、それぞれ目指している方向性などが異なります。ボヤージュグループというひとつの船に乗っている以上は、たとえ事業内容が大きく異なろうとも同じ価値観を持とうと8つにまとめました。

問 8つのクリードのうちのいくつかを教えていただけますか。

宇佐美 「挑戦し続ける。」我々自身が今に満足するのではなく、どんどん新しいことに挑戦し続けること。「本質を追い求める。」物事を進めていくと課題や問題が起きてきます。なぜうまくいかないのかを表面的にさらうのではなく、本質を踏まえたうえで対応する。一見遠回りに見えますが、長い目で見るとうまくいくことが多い。「夢と志、そして情熱。」私の好きな言葉です。ベンチャーというのは単にロジックだけで進めていく世界ではなく、ゼロから1をつくり、1を10にしていくクリエイティブな部分においては、誰か一人の熱い夢であったり志しであったり、情熱が必要に思えます。1人の熱い思いで無理と思えることでも実現し形になっていくことがあります。



変化の早いインターネットビジネス

問 社会人になってすぐ起業されたのですか。

宇佐美 大学卒業後、コンサルティング会社に入り、システムコンサルティングなどを2年間やりました。ベンチャーの世界で働いてみたいと思い、ソフトウェアのベンチャーに転職。営業やマーケティングに携わりました。独立して、最初につくった会社で求人情報の検索エンジンをつくろうとしたのですが、うまくいかずリセットしました。その後、友人とインターネットのマーケティングやプロモーションに特化した事業をやろうと作ったのが今のボヤージュグループです。

問 創業時の苦労された話などありますか。


宇佐美 創業時からの事業で懸賞サイトがあり、小さな市場の中でトップになりました。インターネット業界は変化が速く、1ー2年先はどうなっているかわかりません。売上げが下がってからどうするかではなく、売上げがあり、スタッフのモチベーションも高いうちに変えようと、名前もサービス内容もコンセプトも変えました。それが今のポイントサイトECナビです。当初社員に説明しても、うまくいっているのになぜ変えるのか、失敗した時は誰が責任をとるのかと大反対されました。社長の私が言うから仕方なくやるのではなく、やるからには全員それぞれがやるんだという気持ちをもってほしかったので、説明会を開き、時間をかけて一人一人と話し合いました。



クルーの一人一人が強み

問 これからのボヤージュグループの強みはどこにあるとお考えですか。

宇佐美 人です。事業や技術の強みももちろんありますが、インターネット業界は変化が速く、継続が難しい部分も多い。例え事業が変わっても残る強みは何かと考えた時に、それは事業を創りだす、新しいことに挑戦するというカルチャーを持った人材です。クルーの一人一人が我々の強みと考えています。

問 宇佐美さんはどういう人材を求めていますか。

宇佐美 自分から何かを能動的に動いて変えていこう、作っていこうという人です。そういう人と一緒に新しいこと、既存の枠組みを変えるような事業をやっていきたいですね。

問 自立した人間ですね。一番いいのは自分が社長であると考えて動ける人ではないでしょうか。

宇佐美 その通りです。



企業家としての誠実さ

問 企業家として最も大事にしている言葉や信条はありますか。

宇佐美 企業家としての誠実さです。人、事業、取引先、ユーザー、クルー、そして自分自身に対しても誠実さを持ち続けていくことです。

問 誠実な人柄でなければ会社経営は長続きしないように思います。誠実な社長として目標にされている方はいらっしゃいますか。

宇佐美 日本電産の永守さんのストイックさが大好きです。

問 永守さんと言えば、長年私共の企業家賞審査委員長を務めていただいていました。宇佐美さんも2014年度の企業家賞チャレンジャー賞を受賞されておめでとうございます。受賞の感想をいただけますか。

宇佐美 ありがとうございます。創業して15年近くになりますが、賞を頂いたことはほとんどありませんでした。今現在、賞をいただくレベルに達しているのか不安もありますが、賞に恥じない成長をしていきます。いただいた賞もチャレンジャー賞ということで、もっと挑戦しろという叱咤激励と受け取っています。




宇佐美 進典(うさみ・しんすけ)

1972年愛知県生まれ。96年早稲田大学商学部卒業後、トーマツコンサルティング入社。99年アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)を創業、02年代表取締役CEOに就任。05年サイボウズとの合併でcybozu.netを設立、代表取締役CEOに就任。12年 MBOによりサイバーエージェントから独立。07年 日本インターネットポイント協議会を設立、副会長に就任(現会長)。14年「第16回企業家賞チャレンジャー賞」受賞。

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