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トピックス -ビッグベンチャー

2014年07月10日

創業50年で売上高8兆円を目指す/フリービット社長 石田宏樹

企業家倶楽部2014年8月号 次世代の企業家



 



3年で120万契約達成は固い

問 PandAの売れ行きは順調ですか。

石田 事業開始から3年間で日本の人口の1%、すなわち120万人をカバーするという目標は、達成できる目処がつきました。

問 ユーザーからの要望としては、どのようなものが多いのでしょうか。

石田 最初に多かったのは、IP電話の音質をよりクリアにして欲しいというものでした。2月の時点で大幅な改善を行ったところ、IP電話の利用率が激増して、皆さんが予想以上に頻繁にお電話されていることに驚きました。今後さらに音質は向上させます。

また、もっと簡単に使いたいという操作性の部分です。こちらも、独自の分かりやすい画面表示を心がけ、シンプルに使えるようにしました。同時に、どうしても不明な点がある方に対して遠隔サポートも行っています。

問 PandAの強みはどこにあるのでしょうか。

石田 様々な問題点を技術的に処理している点が大きいでしょう。企画、製造、販売から回線に至るまで垂直統合で運営しているので、首尾一貫した対応が可能となっています。お客様からご質問をいただいた際、どこに問題があるか確実かつ即座に分かります。

問 5月には名古屋に出店されましたね。

石田 はい。土日など、私自身も店頭に立って呼び込みをする気合の入れようです。 名古屋の店舗は、お店の中が全て可動式になっていて、毎日内装が変わります。福岡天神店は旗艦店という位置付けの「ATELIER(アトリエ)」として意識的に作り込みましたが、名古屋の場合、あえて壁面を真っ白にし、その中に、「STAND(スタンド)」という仮設店舗が何個も入るようになっています。

   スタンドの特長は、展開の早さです。バッテリーやインターネット回線も内蔵されているため、人通りが多い時は店内で受付をし、そうでない時はスタンド自体が表に出て行って営業することもできます。

問 人が来ないと売れないという概念を超越して、人が沢山集まるところに行けば良いという逆転の発想は面白いですね。

石田 人通りの多い場所に店舗を構えると、広告と同じような効果を持ちます。見た目も清潔感があって綺麗なので、衆目が集まりますし、ブランドを感じていただけているようです。 名古屋に進出する前、実験的にスタンドを何の告知も無くショッピングモールに置いてPandAを販売したことがありました。すると、そこで通常店舗と同じくらい販売できたのです。

   特筆すべきは、その時に買っていただいたお客様の9割はフリービットという名前も知らなかったことです。認知度向上に努めなければならないと思う反面、それだけお客様のニーズを満たした商品を販売できていると実感できました。

問 東京進出も間近ですか。

石田 全国展開を目指す以上、当然東京にも出店します。時期はなるべく早く、少なくとも年内には確実に出たいですね。

   場所は、お膝元の渋谷という意見もあれば、浅草はどうかとの声もいただいています。様々な商業施設からもお声がかかっていて、ブランドイメージも好評をいただいているようで嬉しい限りです。



迫慶一郎氏とタッグを組む

問 PandAの発表もさることながら、ブランド戦略として著名建築家の迫慶一郎氏とコラボされたことも驚きました。

石田 彼は天才ですね。絶対に適当な仕事をすることはありませんし、PandAのデザインから店舗設計、コンセプトに至るまで、細部に渡りこだわりを持って作っていただいています。店舗の中のチラシ1枚壁に貼るだけでも、全て迫さんのチェックが必要という徹底ぶりで、こちらのスタッフが音を上げる程です。

   最初に私たちが考えたフリービットモバイルのロゴがあったのですが、「モバイル」の文字も取られてしまいました。それほど、肝の部分まで発言されます。


   それでも、彼のデザインのお陰で良いブランドイメージが構築されつつあり、評価に繋がっています。実際に、CMが流れて店舗がある場所での認知度や店舗イメージはすごくいいですね。

問 アトリエからスタンドまで、店舗形態は全て迫さんが発案されたのですか。

石田 私と二人三脚で考案しています。今のところ、旗艦店としてのアトリエ、衛星店のアトリエダッシュ、そして移動式店舗のスタンドという3形態を取っていますが、実はあと3つの案を残しており、最終的には6タイプの店舗が展開されることとなるでしょう。

問 それは楽しみです。迫さんとはどのようにしてタッグを組むようになったのですか。

石田 ソニーの社長を務められた出井伸之さんの紹介で知り合い、意気投合して今回のプロジェクトのことを相談したら、とにかく全部引き受けると言っていただきました。

   ビジョンを二人で話し合うときもあれば、私が作ったビジョンを迫さんが具現化してくれることもあります。ただ、最終的に迫さんの作られた形を見て、本当の細部を詰めていくのは私の仕事ですね。

問 深い所まで理解されてないとなかなかタッグは組めないと思います。

石田 私と迫さんはテレビ会議も含め一番会っていますし、発想方法が似ています。

   現時点ではフリービットモバイル全体のブランド戦略を担っていただいているという形ですが、最初にB2Cのイメージを作り、それを最終的には全社、そして全グループに展開するつもりでいます。

   ユニクロがクリエイティブデザイナーの佐藤可士和さんによってブランドを確立したように、迫さんとのコンビでフリービットを世界に羽ばたかせたいですね。

問 20年後、どの程度の業績を目指されていますか。

石田 私たちは、創業から50年でソニーと同等の売上高8兆円を目指してきました。創業当初、15%以上の成長を49回繰り返せばそこまで届く計算であったため、現在もその数字を割らないように努めています。

   仮に15%の成長を続けたとして、1・15 の20乗は16倍超。そのため、20年後もこの成長率を継続できていれば、売上高は現在の16倍以上に膨らんでいるはずです。

問 素晴らしい目標をお持ちですね。売上高8兆円に向け、頑張ってください。


迫慶一郎氏とタッグを組む


仮説型店舗「STAND」の前で談笑する石田(右)と迫



石田宏樹(いしだ・あつき)

1972年佐賀県生まれ。98年慶應義塾大学総合政策学部卒業。00年にインターネット事業者へインフラなどを提供する株式会社フリービット・ドットコム(現フリービット株式会社)を創業し、代表取締役社長・最高経営責任者となる。02年にフリービット株式会社と商号を変更すると、07年には東証マザーズに株式上場を果たす。09年「第11回企業家賞」を受賞。



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