トピックス -企業家倶楽部

2015年11月06日

お客様目線でこだわり抜く/ランクアップを支えるスタッフ

企業家倶楽部2015年12月号 ランクアップ特集第4部


   肩書き、プロフィール、会社概要等は掲載当時のものです。

 

ランクアップの社員に共通するのは、創業者の岩崎に勝るとも劣らない仕事への情熱だ。自分たちが一消費者として感動できる製品・サービスだけを提供する。そのための妥協は一切しない。全員で一丸となってひた走るランクアップ社員の想いとは。(文中敬称略)

 



尊敬と感謝を胸に、ともに走り続ける岩崎裕美子の右腕


尊敬と感謝を胸に、ともに走り続ける岩崎裕美子の右腕


取締役統括部長 日髙由紀子


 広告代理店の営業部長と営業ウーマンとして出会った岩崎裕美子と日髙由紀子。「厳しいけれど、社員の立場を理解して指針をくれる岩崎を、心から尊敬していました」。日髙はそう語る。

 その岩崎が代理店を退職し、化粧品会社を設立することになった時、営業に自信のあった日髙はこんなメールを送った。

「いつか私がもっと力を付けたら、一緒に仕事がしたいです」

 すると翌日、岩崎から「じゃあ、手伝って」との連絡が。これがランクアップ誕生の物語である。

 創業時はホットクレンジングゲル、化粧水、クリーム、石けんの4製品でスタート。すべて二人の思いが詰まったものばかりだ。その製品作りにおいて、日髙は岩崎の強い信念を改めて思い知ることとなる。

「試作の段階で、有名な会社からそれなりにいい製品が提出されてきても、岩崎は言うんです。『感動しない。これは世界中の人に伝えたいものではない。自分が一消費者としてハッとするものでなければ、会社を立ち上げた意味がない』。私は正直、『ここまで来て、そう言うか!』と思いましたが、確かに岩崎の言う通り。だからまたやり直すんです」

 もちろん二人がぶつかることもある。たとえば岩崎が産休中のこと。日髙は配送とコールセンターのアウトソーシング化や自前システム構築に不眠不休で打ち込んでいた。それを案じてくれた岩崎に、彼女はこう言ったのだ。

「岩崎さんは赤ちゃんがまだ3カ月なんだから、大丈夫です。私がやります」

 これに対して岩崎は、「日髙さんが全部やっちゃうから私の居場所がない」とポツリ。日髙も日髙で「これだけ働いているのに!」とカチンと来た。

 「岩崎は寂しかったのでしょうね。後日、彼女は言いました。『あのときは日髙さんに嫉妬していたの。本当は感謝しなきゃいけないのに』って。これに限らず、喧嘩をすると岩崎は翌日、『大人気なかった』って泣いて謝ってくれるんです。あんな素直な人、見たことありません」

 そんな人間的な魅力と別に、日髙は岩崎の経営者としての強みとして、まず判断の速さを挙げる。

「少しの情報でメリットとデメリットを見極める力は天性のもの。それに『やる!』と決めたときの実行力とスピードもすごいですね」

 そう語る日髙自身は現在、取締役を務める他、人事やカスタマーサービス部、システム部、美容相談室、製品開発、宣伝部などを掌握する統括部長でもある。その日髙が今、改めて噛み締めているのは岩崎への感謝である。

「最も尊敬する人の一番近くにいて、パートナーとして働けるのは本当に幸せなことです。岩崎へは感謝の気持ちしかありません」

 そう話す一方で、岩崎へ注文をつけたいこともある。息子が7歳まで成長した今、岩崎の中でまたさらに「仕事の虫」がムクムクと頭をもたげているように見えるからだ。

「最近、帰る時間が遅くなっているような……(笑)。無理をせず、家庭も大事にしてほしいですね。でも、その一方で、私ももっと岩崎と夢を語り合いたい。設立当初は毎晩一緒に飲んで、前職での思い出話をして二人で泣いて、ランクアップをどういう会社にしていきたいか話したものです。これからもそんな風に大きな夢を一緒に叶えたいですね」

 さて、そう語る日髙も実は現在、妊娠5カ月の身。岩崎とともに整えた産休制度を初めて自ら使い、来年4月には念願の母となる。



システムを通じて社内外の声を拾いたい


システムを通じて社内外の声を拾いたい


経営戦略室マネージャー  近藤充弘


「魅力ある製品を開発するだけではなく、お客様に伝える能力にも長けている」

 現在システム管理を統括している近藤充弘とランクアップとの出会いは、前職の物流会社時代のこと。彼は数多くの製品を管理する中で、開発は得意でも営業が上手く行かない企業を数多く見てきた。そうした状況下で、お客との信頼関係を築き上げ、製品の魅力を確実に伝えて売上を伸ばす同社を「不思議に思った」という。

 物流会社におけるコールセンターのシステム管理に従事していた実績を買われ、岩崎に入社の誘いを受けた近藤。自らが目の当たりにした営業力の源は何なのか。「どういう世界なのか見てみたい」との想いから、入社を決意した。初の男性社員として、入社初日に盛大に迎えられた時のことは今でも鮮明に記憶に残っている。

「自分がやるべき仕事や目標は明確だった」と入社当時を振り返る近藤。彼の使命となったのは、顧客システムの構築だ。それまで、人の手によって共有されていたお客の情報をIT化により数字などのデータで可視化し、精度を上げる狙いがあった。

「今まで感覚的にお客様の情報を共有してきましたが、IT化されてもほとんど精度が変わらなかった」

 これは、実際に近藤がシステムを構築、運用した際の一番の驚きだった。以前はお客の要望をまずコールセンターで吸い上げ、社内で共有。個々の担当者が情報を得て、社内に発信していた。いわば「伝言ゲーム」のようなもの。口伝えであれば、その情報はどこかでズレが生じてもおかしくない。しかし、ランクアップは社内での情報共有の精度が極めて高く、データ化しても情報の漏れがほとんど見られなかったという。

 ただ、IT化で情報の伝達スピードは確実に上がり、従来の顧客情報管理のノウハウとITが融合し、同社の営業力は更に強固なものとなった。

 同社で特徴的なのは、アウトソーシングを最大限活用していること。システム構築から、コールセンター、物流管理などを外部委託し、自社が持つのは顧客情報に特化。お客の細かな要望に全神経を集中させている。外注しながらもいかに連携をとるか。その橋渡し役が近藤だ。

「システム部の目標は現場の声をどれだけ拾えるか」

 近藤自身、システム構築を委託しているフォービスはもちろん、コールセンターにまで足を運び、オペレーターの意見や社内の要望などにも耳を傾け、働く仲間と共にシステムをつくり上げている。オペレーターの使いやすいシステムを追求することが、結果的にお客の注文時のストレスを減らし、快適な買い物にも繋がるのだ。

 顧客の状況に合わせて画面の配色を変え、見やすくするなど、些細なことにも耳を傾け改善を重ね、「こんなに使いやすいシステムはない」と言われるまでになった。システム関連の事業部名がITにコミュニケーションのCを加えたICTになっていることからも、対話を重んじている姿勢が垣間見られる。

 かつて広告会社に勤めていた社長の岩崎は、自社のマーケティング効果などデータの動向について関心が高く、会議で追及することも。そうした期待を背負う近藤は「ベンチャー企業だからこそ、製品の売上など細部に至るまで情報を全社で共有したい」と意気込む。今後の目標は、全社員がスマート端末ですぐに必要な情報を手にする環境を作り上げることだ。

「これから会社がどう変わっていくか楽しみ」と目を輝かせる近藤。岩崎に対し「ずっと元気でいて欲しい。とにかく健康でいてさえくれればいい」とメッセージを送った。



マナラに初めて出会うお客様に製品への情熱を伝えたい


マナラに初めて出会うお客様に製品への情熱を伝えたい


宣伝部リーダー 餅原ゆき恵


 通販を中心に製品販売を行うランクアップ。自然とインターネット上のウェブ広告にも力が入る。そのシステムからデザイン、文章までを一貫して任されているのが、宣伝部リーダーの餅原ゆき恵だ。

 餅原が岩崎と出会ったのは、以前勤めていた広告代理店。営業が苦手で悩んでいた時期に、岩崎から直属のアシスタントとして誘われた。方法論的な仕事のノウハウだけでなく、「働くとは何か」といった本質的な考え方まで岩崎から学べたことは、今の餅原の原点と言っても過言では無い。

「システムに関して、私は担当の餅原を信じます」

 当時、前職にあって事業本部長だった岩崎が、一アシスタントに過ぎなかった自分を引き上げ、社長の目の前で言い放った一言は、今でも餅原の記憶に鮮明に刻まれている。仕事に対する情熱や一生懸命さを評価し、信じるべきものはとことん信頼する。まさに、強さと情の厚さを兼ねそなえた岩崎らしい発言である。

 その後、岩崎はランクアップを立ち上げ、餅原とは別の道へ。しかし数年後、また岩崎と働きたいと思った餅原は、彼女に入社したい旨を打診した。3度、4度と断られ、その度になぜ転職したいのか深く考えたが、やはり「岩崎と共に!」という想いは変わらない。最終的には岩崎も情熱に負け、餅原は入社する運びとなった。

「入社してからは、ただただ必死。面接を突破してきた社員がひしめく中、私は違う。結果を出さなければ認められないと思いました。それなのに半年近く売上げが全く上がらず、本当に苦しかったです」

 この苦境を打開するため、餅原は自らリスティング広告の仕組みから有効なキーワードまで猛勉強。感覚的に仕事をするのではなく、データとして見える数字を信じて試行錯誤の日々を送った。例えば、今まで「公式サイトは既存客が見るもの」という固定概念があったが、実際にデータを取ってみると半数以上が新規顧客。そこで、新規のお客用のキャンペーンページを作ったのも餅原のアイデアだ。

 2年後、この努力は数字として表れる。ウェブ広告による売上げは入社前と比較して約9倍に膨れ上がり、4億3000万円を超えたのだ。これがきっかけとなって、餅原は宣伝部リーダーに就任することとなった。

「岩崎と飲みに行くと、よく入社したての頃のことをいじられるのですが、最後は決まって『成長したね?』と言って泣かれます(笑)」

 広告も製品も次々と類似品が出てくる時代だが、研究開発を重ね、苦労の末に作り上げたホットクレンジングゲルは他社には真似できないという自負がある。だからこそ広告作成においても、お洒落な流行りのキーワードだけ散りばめたり、難しい専門用語や化学成分を引っ張り出したりするような真似はしない。納得して買ってもらうために「伝わるか否か」を第一に考え、「売上げに繋がらなければ、その広告は無いに等しい」とまで言ってのける餅原は、今や厳しいリーダーでもあった。

 そんな彼女は現在、訪日外国人へのマーケティングにも挑戦中。海外事業部長を兼任している岩崎と共に働くことも増えた。広告業界の常識として、卸の販売では訪日外国人に対する広告の効果は計れないとされているが、この数値化の仕組みを作りだし、壁を打ち破ることが餅原の宣伝部リーダーとしての使命だ。

 最後に岩崎へのメッセージを聞くと、「売上げ100億円達成の起爆剤になりたい。任せてください!」と頼もしく語った。



いつも明るく楽しくハッピー私も岩崎のように輝いていたい


いつも明るく楽しくハッピー私も岩崎のように輝いていたい


カスタマーサービス部リーダー 上山由紀


 入社面接を受けたランクアップからの通知ーそれは「不採用」。6年前、上山由紀に起きたことである。

 リーマンショックにより不動産ディベロッパーを一斉解雇された上山が、再就職のため応募書類を送った会社は180社。面接を受けたのが26社。その一つがランクアップだった。

「面接で訪ねた時の社員の方々の挨拶がとても明るくて印象的でした。暗い世の中で、こんなに気持ちのいい会社があるのかと。それに化粧品ももらって使ってみたら、肌の弱い私にもとても良かったんです」

そこで上山は人事を掌握する日髙へメールを送る。自分を不採用とした会社へ“感謝”を伝えるためだ。

「残念ながら不採用でしたが、純粋にお礼を言いたかったんです。『ありがとうございました。あんなに元気な会社ですごいです』と書きました。それを岩崎が喜び、朝礼で発表してくれたと後で聞きました」

 そんな誠実な思いが伝わったのか、1カ月後、他部署の採用があるとの連絡が日髙から届き、今度こそ見事採用に。「本当にご縁ですね」と上山は振り返る。

 入社後はカスタマーサービス部のアシスタントとして勤務。コールセンターがアウトソーシングされた現在は部のリーダーとして、センターのサポートや、現場で判断できない重要事項のジャッジ、顧客対応などに取り組む。

 ランクアップのコールセンターのポリシーは、徹底的に相手の立場になって寄り添うことだ。

「注文を受けるだけでなく、相手の気持ちを汲み、なぜこうした質問をされるのか、どういう思いがあるのか考えます。また苦情であってもクレームでなく“ご指摘”と捉えるのが鉄則。相手は会社のためを思って言ってくださっているのですから」

 コールセンターのオペレーター一人ひとりがランクアップの社員と同じ気持ちを持ってくれるよう注力するのも上山の務めだ。そのため熊本のコールセンターへの頻繁な出張、彼女曰く「トランシーバーのように」かけまくる電話、ビデオ電話でのやり取りを密に行う。また顧客の意見や要望は担当部署へ繋ぎ、重要ならば全社に周知する。

「たとえばプレミアムクリームのスパチュラ(へら)を長めに改良したり、ホットクレンジングゲルのチューブ口のサイズを大きくしたり……。それもお客様の声から実現したものです」

 今はリーダーとして活躍する上山だが、入社直後は慣れない仕事に追われ、苦しい時期もあった。そのとき胸の内を尋ねてくれたのが岩崎だ。

「面談で『辛い?』と聞いてくれたので、『メールが多くて辛い』と正直に打ち明けたんです。1日に80通ものメールが来る上、CCでのメールだとどれが重要かもわからず混乱していましたから。そうしたら岩崎がすぐ『CC病やめようよ。CCダメ!』とお触れを出してくれたんです。社長なのに、こんなに話を聞いて改善してくれるんだ!と、とても嬉しかったのを覚えています」

 その一方、岩崎の常に明るくハッピーな人柄も上山のお手本である。

「以前、グアムへ社員旅行をしたときのこと。私達がホテルのエントランスで、日本から遅れて到着する岩崎を待っていたら、アロハのワンピースを着て髪に花をつけた岩崎が『お待たせ!』って(笑)。今着いたばかりなのに誰よりもグアムを楽しんでいるハッピーさに感動しました」

 自分も置かれた場所で、岩崎のようにいつも精一杯明るく楽しく、向上心を持って生きたい。それが上山の抱く願い、そして夢である。



少女の頃から夢みた世界で納得のいく製品づくりに奮闘


少女の頃から夢みた世界で納得のいく製品づくりに奮闘


製品開発部 佐々木美絵


「しわ取りクリームを作るぞ!」

 卒業アルバムに、そんな将来の夢を綴った女子高生がいた。製品開発部の佐々木美絵である。その夢の通り美容業界に進んだ少女は大手化粧品メーカーの美容アドバイザーや、美容インストラクターとして活躍。だが、その中で美容業界の現実や壁にぶつかることとなった。

「女性を美しくする化粧品を作りたいと思っていたのに、美容部員の立場では開発どころか発信もできない。それに絶望していました。また美容業界では土日出勤や午後11時頃まで店頭に立つのも当たり前。結婚や出産など将来に不安がありました」

 そんな佐々木が派遣会社から紹介されたのがランクアップ。美容相談室配属の正社員としての採用で、土日は休み。「それで即、『はい!行きたいです!』と手を挙げました(笑)」

 2010年の入社後は美容相談室を経て、翌年に誕生した製品開発部へ異動。佐々木はこう振り返る。

「それまでも岩崎や日髙に試作品の感想を聞かれ、ざっくばらんにたくさん意見を言っていたんです。しかも高校時代からの想いを叶えられる製品開発部は、私にとって夢の世界。少しでも多くの方に『本当にきれいになれた』と実感してもらえる製品を作りたい!とワクワクしました」

 以来、製品開発に注ぐ佐々木の情熱はすさまじい。納得できる製品を目指し、研究スタッフとは激しい“攻防”を繰り広げる。

「『もう少しつるっとした感触で』なんて感覚的なニュアンスで希望を伝えたり、普通はありえない成分同士の組み合わせを“ムチャぶり”したり……。研究のスタッフは『この野郎!』と思ってるでしょうね(笑)」

 そんな格闘の末、生まれた製品の一つがモイストウォッシュゲル。肌を乾燥させる洗浄成分はゼロ、大部分が美容液成分の画期的な朝用洗顔料だ。自分自身が乾燥に悩んでいた佐々木が「出したい!」と熱望。最初は疑問視していた岩崎も「もう負けたよ。面白いかもしれない」と折れ、発売してみれば大ヒットとなった。佐々木の熱意と信念の勝利である。

「そんなふうに社員の声を丁寧に聞いて反映してくれる風通しのいい社風に感謝です。岩崎はとにかくエネルギーとパワーがキラキラしていますね。それにフットワークが軽く、行動力もすごい。何事も思い立ったらすぐ電話して聞いてしまう」

その岩崎が佐々木の入社以来、何度もかけてくれた言葉がある。

「何人でも子供を産んで、何回でも会社に戻って来てね」

 その言葉に安心した佐々木は実際、2011年に第一子を出産して翌年復帰。実は現在も育休中で、来年4月に復帰予定だ。この取材の日も6カ月になる第二子、可愛い長男を連れての登場であった。

「育休中もSNSで会社の情報は入ってくるし、パーティなど会社のイベントや、福利厚生の部署ランチに子ども連れで行くこともしばしば。だから“浦島太郎状態”になることはありません。実際、最初の育休から復帰したら、まったく変わらない懐かしい顔ぶれと新しい社員が迎えてくれて、とても嬉しかったですね」

そう語る佐々木が見るランクアップの強みとは、まさにその社員達だ。

「全員がランクアップにもっと良くなってほしいと願い、そのために自分が何をすべきか考えながら真剣に仕事をしています。私もそんな環境でもっと成長していきたいですね」

高校時代から憧れた世界で一人の働くママとして奮闘する佐々木。全女性の悲願、究極のしわ取りクリームの誕生も夢ではないかもしれない。



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