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トピックス -企業家倶楽部

2012年07月12日

採用ミスは何故起こるのか?/セレブレイン社長 高城幸司

企業家倶楽部2012年8月号 次世代のリーダーを育成する経営学 vol.7





 次世代リーダーは社員の採用選考に関わることが多い。しかも、それが中途採用で経営幹部の最終選考であったりします。例えば、「来期以降の事業計画を考えてもらう経営企画の執行役員を選ぶ最終面接です」と言われて採用か不採用を任されたらどうしますか。組織の将来を担う人材を選ぶ作業ですから責任は重大。会社の魅力を語り、候補者の意欲を上げつつ、我々と一緒に仕事が出来るか、活躍できる能力があるのかを見極めなければなりません。持ち時間もそれ程ありません。1つ1つの質問に対して重要な意味を持たせましょう。

 ところが時間をかけて面接をして採用したにも関わらず「入社して早々に職場に馴染めず辞めると言い出した。重要なポストなので簡単に辞めてもらうわけにいかない。どうしたらいのだろうか」と頭を抱える問題に発展する後悔を経験したリーダーが少なくないはず。いわゆる、採用ミス。「この人なら当社で活躍出来る」と判断したのにも関わらず「成果を出せない」あるいは「組織で人間関係を構築出来ない」と期待外れの存在になってしまう状態。

 そんな、採用ミスは何故起こるのか。リーダーの目利きに問題があったのでしょうか。原因は幾つも考えられますが、典型的なのは輝かしい肩書に騙されてしまうケース。

「公認会計士の資格があるから間違いない。一部上場企業の管理職だから優秀でしょう」と目の前の人物を評価することより、経歴書を信じ込んでしまうのです。しかし、入社してみると期待を大きく裏切る存在になって将来の幹部どころか「お荷物」「厄介者」になってしまうとしたらお互いに不幸な結果でしかありません。ところが、この不幸に陥る採用ミスを繰り返すリーダーが本当に多いのが実態。では、肩書ではなく何を判断基準に採用をすればいいのでしょうか。




 本当に大事なことは同じ職場で仕事が出来る『適合力』を見極めることです。これまで、別々の組織で仕事をしてきた同士が合流すれば仕事に対する価値観・考え方は違って当たり前。それをお互いに歩み寄って修正しながら仕事していく必要があります。例えば、私が人材業界でリーダーとして採用した部下は銀行出身。営業経験が豊富で実務能力を高いと判断して採用したが、組織に配属されると大きな問題が発生しました。

 これまでの組織では上司から指示を受けて、すべての仕事をしてきたので「君の意見を聞かせてくれないか」と質問すると。「意見はありません。言われたことをキチンとやらせていただきます」としか答えることが出来ない。でも、これでは自分で判断する業務が多い人材業界では仕事のスピードは遅くなって仕方ない。

「自分で考えて行動してくれ。細かい報告は不要です」と伝えたところ、対処が出来ないと辞表が出てきた。仕事が出来る奴と判断した、自分の目利きの無さに大いなる反省をする機会となりました。では、どうしたらいいのか。解決のヒントを1つ紹介しましょう。まず、面接に際してする質問でレファレンス(評判)を把握する項目を加えてください。例えば、「あなたの仕事ぶりをこれまでのメンバーに訊ねたら、どのように答えると思いますか」と第三者を通じた自己評価をさせるのです、意外と繕った状態がつくりづらいので「頑固で、意地っ張りと言うでしょうね」、普通の質問では見えてこない性格や対応がみえてきます。こうして、みえてきた答えから組織に対する適合力を見極めると採用選考で採用ミスは減少するではないでしょうか。 


Profile 高城幸司

同志社大学文学部卒。リクルートにて情報通信・ネット関連の新規事業でトップ営業として活躍。その後、起業独立に関する情報誌「アントレ」を創刊させ、事業部長・編集長を歴任。株式会社リクルートエージェントにて事業再生に関する人材紹介の事業を立ち上げる。 2005年、株式会社セレブレイン代表取締役社長に就任。成長企業の業績拡大、株式公開支援、人事コンサルティングに関わる。これまでの実績は500社を超える。近著は「トップ営業のフレームワーク」(東洋経済新報社)。Web サイトはhttp://www.celebrain.com/



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