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トピックス -企業家倶楽部

2016年06月03日

念願の社名変更を叶え50周年へ/成田和幸日本ハウスHDグループ CEO兼代表取締役社長

企業家倶楽部2016年6月号 トップに聞く


肩書き、プロフィール、会社概要等は掲載当時のものです。

 

2015 年5月に東日本ハウスから社名を改めた日本ハウスホールディングス。戸建て住宅を主力としてきた同社だが、時代の変化に合わせ、現在は投資型マンション事業に注力する。顧客満足を第一とする一本筋の通った経営戦略で同社を導く成田和幸社長に、新事業の要諦を聞いた。

聞き手:企業家ネットワーク代表 徳永卓三




問 2015年5月に社名を東日本ハウスから日本ハウスホールディングスへと改められましたね。

成田 ようやく念願が叶いました。次のステップは再来年の50周年。ホールディング制を敷き、住宅、不動産、ホテル、ビールという四本柱にそれぞれ社長を立てて俯瞰するか、もしくは私が直接事業を指揮するか、悩みどころです。いずれにせよ、会社は長い目で考えなければいけません。夢のあるワクワクするような50周年、そして次の100周年を目指していきます。

問 次の時代に向けて、新事業も展開されるのでしょうか。

成田 現在注力しているのは投資型の分譲マンション事業です。私たちは数年前より、「技と匠」を掛け合わせて「ワザック」と名付けたブランドで2LDK、3LDKの住宅用マンションを売り出しておりました。さらに今度は、1K、1LDKといった投資用マンションを「J・ワザック」の名で売り出します。今は両国駅徒歩6分の好立地に建てた「J・ワザック両国」が好評発売中です。



マンション投資は都市部が吉

問 今年2月に発売されたご著書『将来の資産設計はマンション投資がいちばん、いい!』でも、マンション投資に関するメリット、注意点などを素人にも分かり易く説明されていますね。

成田 私自身、若い頃からマンションへ投資してきた経験があり、そのノウハウを多くの方にお伝えしたいと思いました。将来の収入源を確保することで、心もとない年金を補填できますし、相続税対策にもなります。弊社としても、注文住宅とリフォームを軸に経営してきましたが、今後はこの分譲住宅の分野をより開拓していこうと考えています。

問 こちらはどのような場所で展開されるのでしょうか。

成田 都市部に限定するつもりです。マンションは本来50~60年の寿命がありますが、現在の日本の税法ではこれを「消耗品」という括りにしています。その結果、建物の価値は20年で限りなくゼロになってしまう。地方の物件は価格の7~8割が建物の値段で、2~3割が土地代ですから、自動的にその価値はどんどん下がっていきます。一方で、例えば東京ならば、建物代が3割で土地代が7割。つまり土地の希少価値が高ければ価格が落ちにくく、投資対象として適当なのです。

 また、少子高齢化によって、今後は都市部にお年寄りが増えてくることでしょう。若い頃には多少通勤に時間がかかろうと気にせず、郊外に憧れの持ち家を建てた彼らも、歳を重ねて何かと不便に迫られています。病院や買い物に行こうにも、バスに乗って駅前まで行かねばなりません。しかし、住み始めた当初は沢山あったバスの本数も過疎化に伴って減り、近所のスーパーは撤退。こうした事情から、今や移動は全てタクシーで行わなければならない方も少なくないのです。

 彼らは子どもが成長して家を出ていますから、もはや大きな家は必要ありません。すると、駅前にあるマンションが住むのにちょうど良いということになります。結果、都市部において1Kや1LDKの広い賃貸物件の需要が高まるというのが私の仮説です。



投資リスクを共に被る

問 ただ、マンションへの投資と言うと、一般の方はなかなか踏み出せないところだと思います。

成田 確かに、リスクを考えればそうなります。入居者がいなければ当然家賃収入は得られず、ローンの返済に追われることになる。だからこそ、私たちはそうした場合に備えて、賃貸借のサポートからサブリースまでの事業を一気通貫して担おうと考えました。収入が心配という方は、家賃の15%の料金をいただければ、私たちが責任をもって保証します。また、管理だけで良いという方には、同じく家賃の5%の料金でニーズにお応えする仕組みです。

 前述のように都市部に限定するのも、お客様に家賃収入でローンを支払っていくことをご提案する以上、勝算が無ければ出来ないからです。ましてやサブリースともなれば、私たちが保証料をいただいてリスクを被るわけですからね。

 正直、この事業に関しては地方都市での営業は難しいでしょう。実は弊社の他店舗から投資用マンションを売りたいという要望もあったのですが、保証できる見込みが少ないと判断し、お断りしました。

問 しかし、そこまで保証していただけるならば、思い立つ側としても安心です。

成田 世の中には、薦められるままに5軒も6軒もアパートを建てたものの、入居者が出ず、ローンの支払いに苦しんでいる方が多くいます。私たちは、事業展開するからにはそうした手法は取りません。商売だからといって、自分さえ儲かれば良いという発想は決してしない。お客様がせっかく資産形成のためにマンション投資をしたのに、ローンが払えないとなると、一番辛く、心苦しいのは私たちですからね。


投資リスクを共に被る

住んでよし貸してよしを追求すべし

問 マンション投資をする時期は、いつ頃が良いのでしょうか。

成田 私自身は、若い人こそ投資をしなければならないと考え、社員にも薦めています。一戸でも持てば、「自分は東京にマンションを持っている」と励みになるでしょうし、心が豊かになる気がします。

 ただ、投資を全くしたことがない方にとっては確かに重大な決断でしょう。無理にやらなければならないことではありません。自分が投資したいと考えた時がやり時だと思います。一つだけアドバイスするならば、投資すると決めたからにはしっかり勉強する必要があるということですね。

 基本的に、マンション投資の回収は家賃による収入です。バブル経済の折には不動産の購入費と売却費の利ザヤで稼いだ人が多く出てきましたが、本来不動産は家賃収入を根幹とし、長期的な視野に立って行うべき投資。自身が「住んでも良い」と心から思える物件でなければ難しいでしょう。誰かの情報にすぐ飛びつくのではなく、「住んでよし、貸してよし」を自ら考えるように心掛けて下さい。

 例えば、東京タワーが見えるというだけで家賃が1割多く取れるのをご存知ですか。景色が良い家は、特に女性に人気なのです。ということは、同じ現象が今度は東京スカイツリー周辺でも起きる可能性が高い。私ならば、少々値が張ってでもそうした物件は取りに行きますね。

 もちろん私はハウスメーカーの経営者ですから、一般の方よりノウハウがあって当然です。しかし、投資しようというマンションに自ら足を運んで風景を確認したり、物件の周囲にある施設を把握したりする努力は誰にでもできます。マンション投資をお考えでしたら、それくらいの器量は無ければなりません。

 実はこれは、住宅を建てる際にも同じことが言えます。一般の方は仕上げしか見ない場合が多いのですが、外観などお金さえ出せば後からどうにでもできます。本当に重要な差別化とは、構造の部分なのです。木造、鉄骨、コンクリート、どの素材を使用しているのか。同じ木造でも、ヒノキ、スギ、どの木材で出来ているのか。

 私は、「建築現場の案内をしない限り、契約の話はするな」と社員に言い含めております。自身が作成したプランの予算がなぜ、どのようにして組まれたのか、その差別化をお客様にご理解いただけない限り、家を売ってはならないのです。



戸建てにこだわらず新事業模索

問 そうした真っ直ぐな経営が御社の信頼にも繋がっているのだと思います。

成田 正直この業界は、まだまだ売りっぱなしの企業が多い。管理会社に任せきりで、床が鳴ろうが、インターホンが壊れていようが、当たり前。ところが、管理会社に連絡すると今度はメーカーに直接電話しろと言われ、たらい回しです。

 一方、私たちは家をご購入いただくと、1~5年目までは年2回、6~9年目も年1回の頻度で感謝訪問をさせていただいております。これは弊社社員と建築した棟梁を含む業者さんがペアになって伺うのですが、技術に自信を持っているからこそ為せる業です。一度伺った社員が極力二度目も行くようにして、細かい履歴まで全て本社のコンピュータで管理しています。9年目以降も家ある限り、リフォーム社員が年1回以上巡回訪問します。

問 売れるほど行くところが増えますね。

成田 年間でのべ8万軒強に伺っています。私たちは年に1300~1500棟建てさせていただいておりますが、そのうち500~600棟は紹介によるもの。リフォームに至っては65%が既客です。他社は紹介で家を建てる割合が1割と聞きますから、顧客満足度の高さには自信があります。

 私は、こうした経営スタイルで良いと考えています。お客様を大事にして、末永く応援していただける会社でいたい。もちろん、経営者として売上げ規模は大きい方が良いに決まっていますが、無理に売ろうとは思いません。今は売上げが約500億円というところですが、十分に利益を出しています。目先ばかりに囚われて、軸を乱してはいけない。これだけは次世代を担う社員にも口を酸っぱくして言っています。

問 注文住宅事業のイメージが強かったので、投資型マンション事業と聞いた時は驚きましたが、お話を伺うと経営戦略として一本筋が通っていることがよく分かりました。

成田 一戸建てにこだわっていては会社が立ち行かなくなります。私たちが主力としてきた持ち家戸建ては、元々年間75~80万戸建っていました。それが今や25~30万戸と3分の1に減っている。なおかつ2020年までには10~15%減り、2030年までにそこから更に15%減るという試算が出ています。そうすると日本の戸建ては年間20万戸という時代を迎える。木造戸建ての住宅一本では会社を守れないのです。

 投資型マンションの事業をはじめ、私たちはノウハウのある住宅という分野に特化しながらも、心意気と知恵を武器に、より様々な事業の枝葉を付けて成長を続けて行きます。

問 次の50年が楽しみです。ありがとうございました。



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