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トピックス -企業家倶楽部

2016年12月13日

孫社長、石川社長にみる創業経営者魂!

企業家倶楽部2016年12月号 視点論点


 7月5日の企業家賞授賞式でストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)の石川康晴社長が企業家大賞を受賞、記念講演をした。

 その中で、石川社長は「倒産しかけたことが3度ありました」と赤裸々に打ち明けた。好調な同じ路線を繰り返した時に倒産の危機が訪れたのだ。大変興味深い話だと思う。

 では、どうやって危機から脱したかというと、「路線転換を大胆に実施した」と言う。技術系の会社なら、技術革新によって危機を脱出するが、ストライプはアパレルの会社なので、「路線転換した」と説く。

 たとえば、創業5年目の時、それまでのセレクトショップが行き詰まり、赤字になった。この時は、真反対のSPA(製造小売業)に切り替え、危機を乗り越えた。

 今、また(危機ではないが)、「メチャカリというシェアリングエコノミーに挑戦している」。これは月5800円で、自分の好きな服を借りるもので、気に入ったら自分のものに出来る。シェアリングエコノミーという誰も挑戦しなかったものに果敢に挑戦するという野心的な試みだ。10年は赤字だろうとみられているが、果たして同社が耐えられるか、石川社長も「わからない」と言っている。

 石川社長は2012年9月、中国で最も反日感情が高まったとき、北京店をオープンした。開店していいかと警察に相談したところ、「公安の私服を20人見張らせるから、開けても大丈夫」と言われた。オープンの日に最高の売り上げを上げたそうだ。創業経営者の凄まじさを見た思いである。

 創業経営者といえば、孫正義社長がド肝を抜くような“快挙”をやってのけた。英国のARMホールディングスを3兆3000億円で買収すると発表した。

 ARMホールディングスというのはスマートフォン用の半導体の設計・開発会社で、“スマホのインテル”と呼ばれている。2015年12月期は1750億円の売り上げを計上している優良企業。これを孫社長は10年後、20年後を見越して3兆3000億円で買った。

 筆者は賭けに出た、と思う。孫社長の独特の勘だ。同時に、「スマホを制する者が世界を制する」という信念のもと、“スマホのインテル”といわれるARMホールディングスの買収に向かったと思われる。3兆3000億円の買収なんて、孫社長しか出来ない。

 かつて、マイクロソフトのビル・ゲイツが孫社長を評して、「Youare a risk taker(お前は勝負師だ)!」と言ったそうだ。言い得て妙だ。

 孫社長はITの最先端を抑えたいと思い、ARMを3兆3000億円で買った。その額が大きいかどうかは別として、ITの最先端分野を日本が抑えたことは確かである。

 孫社長はいつも私たちを驚かせてくれる。ヤフーに100億円投資した時も、2006年3月にボーダフォンを1兆7500億円で買った時も、米スプリントを1兆8000億円で買った時も驚いた。その直前まで兆円規模の買物はしないと、マスコミに明言していたのに見事に騙された。

 そして、今回のARM社を3兆3000億円で買うなんて、孫社長にしか出来ない芸当だ。ARM買収が吉と出るか凶と出るかは孫社長と神のみぞ知ることだろう。われわれ常人にはわからない。ただ、孫社長はわれわれのド肝を抜いて、成功してきた。孫社長を信じよう。

 ソフトバンクの余剰資金は利益剰余金を含めて2兆4278億円あった。これを孫社長は有効活用した。

 上場企業は現在、377兆円の余剰資金を持っているが、なかなか使おうとしない。孫社長は借金までして、余剰資金を使い切った。たいした度胸である。

 日本の企業がソフトバンクのようであれば、もっと活性化する。(T)



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