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トピックス -企業家倶楽部

2017年01月16日

歩くと雑談が始まり新たな発想が生まれる/プラス株式会社 常務取締役 ファニチャーカンパニー カンパニープレジデント 北尾知道

企業家倶楽部2017年1/2月号 オフィス訪問 vol.4


オフィス用品の製造・流通を手がけるプラスグループで、オフィスの家具や空間デザインを担っているプラス・ファニチャーカンパニー。東京・千代田区の東京オフィスが大幅にリニューアルした。ICTの普及や働き方の多様化が進む中、理想のオフィスや次世代の働き方について語ってもらった。

P r o f i l e

北尾知道(きたお・ともみち)

1958 年生まれ。東京大学大学院工学系修士課程修了。1984 年西武百貨店入社後、セゾングループ各社、角川グループを経て2012 年プラス株式会社入社、2013 年よりファニチャーカンパニープレジデントを務める。



IGOCOCHI makingをテーマに

問 今回のリニューアルはどんなコンセプトで行われたのでしょうか。

北尾 3年前に赤坂から移転し、我々のオフィスそのものをライブショーケースとして展開。省スペース的な「フリーアドレス」ではなく、仕事に適した場所などを選べるという意味を込めて「フリースタイル」と呼んで提案してきました。しかし、「時間が経つと席が固定化してしまう」といったお客様からの声がありましたので、新しい提案をしようとしたのが最大の狙いです。

 このたびの大きなテーマは「IGOCOCHI making 」です。仕事にも仕事場にも居心地の良さを追求する。デザインと独創性にこだわったIGOCOCHI making な家具を作り、さらにはそうした空間を提案していきます。

 全員に自席を設け、さらにラウンジワークができる多くのスペースを設けました。適業適所、つまり仕事の内容に応じて場所を選べるのです。


IGOCOCHI makingをテーマに




働き方の提案「Walk Talk Work」

問 具体的にはどのようなオフィスなのでしょうか。

北尾 従来のオフィスはマネージャーの管理しやすい、島型対向などが一般的でした。しかし、良いオフィスとは、働いている人が様々なアイデアをのびのびと発揮できる環境であり、会社が目指すべき方向性を社員に感じてもらうための一つの手段だと思います。決して「良いオフィス=管理しやすいオフィス」ではありません。

 ですから、この東京オフィスは「Walk Talk Work」がコンセプトです。最近はICTが進み、オフィスでの働き方が変わってきています。皆さん、ノートパソコンやタブレットで仕事をしますよね。無線Wi-Fi環境が整っているので、かなりの人たちがどこでも働ける環境になってきています。従来のように、じっと机の前に座って働くことを良しとする価値観は崩れつつあるのです。

 また現在、健康経営、健康オフィスが求められています。同じ姿勢で座り続けるのは健康に良くありません。もっと歩き回って動いて、他人と会話をしたり、意見を交わしたりすることによって、良いアイデアが生まれ、知的生産性が上がるのではないでしょうか。今回は、そんなオフィス環境を意識して考えました。

問 良いですね。以前はWork Work Workでした。


ガヤガヤラウンジ


働き方の提案「Walk Talk Work」


北尾 Walk Talk Workを具体化するために、いくつかの空間を提案しています。第1の「ガヤガヤラウンジ」はハイテーブルでガヤガヤ集まって仕事をする。第2の「ゆるゆるラウンジ」はホテルにあるような自社製の低めの木製家具で構成されています。ベンチシートなどもあり、ゆったりと場所を選んで仕事ができます。しかし、1人で集中したい時もあります。そんな時は第3の仕切りがある「コツコツブース」で取り組むことも可能です。さらにフリーミーティングスペースとして第4の「ふむふむスペース」もあります。大小の丸いベンチはどこからでも自由に腰掛けられますし、壁面には大きなホワイトボードも設けました。第5はコミュニケーションの場としての「ワクワクカフェ」です。自然な形での人の交流を促す場所としての提案です。

問 現在は知的創造が最も求められるので、居心地の良い空間を作るのは重要ですね。


ゆるゆるラウンジ




ふむふむスペース

いい仕事はいい雑談から

北尾 「いい仕事はいい雑談から」をコンセプトに作った雑談スペース「5TSUBO CAFE」が好評です。年代や部門を超えてコミュニケーションをとるには雑談が有効であるという認識が一般に広がっています。普段は関わらない人と話すことで新しい発想が生まれやすい。また、最近は中途入社や派遣社員など、多様な人が会社を構成していますが、雑談で顔見知りになっていれば仕事がスムーズに運びやすいでしょう。コミュニケーションは非常に重要です。

問 パソコンに向かって集中し、誰とも話さないでいたり、メールを送っただけで伝えた気になったりしてしまいがちです。あえて雑談スペースを作るということですね。

北尾 5TSUBO CAFEは当初、ベンチャー企業などに福利厚生の一貫として導入して頂くことを想定していましたが、従来の休憩スペースが上手く活性化されていないという問題意識から、大手企業にこそ受け入れられています。喫煙所が最大の情報収集場所などと言われたりしていますが、非喫煙者にも同様の場所が出来たと喜ばれ、予想外の反響がありました。

 さらに今回のリニューアルで、執務スペースにも様々な仕掛けを施したことで、休憩スペースだけではなく、執務スペースでも至るところで雑談が起きるわけです。良い雑談により、リラックスしてまた仕事に集中できる。そして良いアイデアが浮かぶ空間提案だとご理解いただけた感触があります。

問 休憩も1つの仕事と提案されたわけですね。

北尾 ICT化で仕事の中身が変わってきているだけでなく、働き方の多様化が進んでいます。良い仕事のために、働く環境を重要な問題として捉え、積極的な意味での投資と考えていただきたい。それがオフィスの生産性や社員のモラール(士気)の向上に繋がるのではないでしょうか。問オフィスが変わればモチベーションも上がりますね。

5坪カフェ


いい仕事はいい雑談から

モノからコトへ

北尾 プラスは1948年に文具やオフィス家具の中間卸売業として設立され、59年にプラスと社名変更しました。当時、社名がカタカナの会社は少なく、「何かと何かを加えることでプラスを生む」という良いネーミングだと思います。そして文具から製造販売を始めて、91年に群馬県前橋市に自社工場を完成。オフィスの家具メーカーとしてプラス・ファニチャーカンパニーが本格的にスタートし、25年が経ちました。

 スモールオフィス用の製造販売をしている「ガラージ」、比較的廉価なオフィス家具を扱う「オフィスコム」、さらに家庭用家具の「暮らしのデザイン」も増えました。まだ十分ではありませんが、オフィスにお金をかけたくないベンチャー企業や、一般家庭に向けてもサービスを始めています。そして、その全てを「PLUSのココロ」に即して進めていきます。

問 「PLUSのココロ」とは何でしょうか。

北尾 一言で言うと、企業理念です。ユニークネスの追求をグループ全体で掲げています。すなわち、今あるものを改良するのではなく、ゼロから1を作るということです。改良型のモノづくりでは他に追随されてしまい、差別化もできなくなり、企業としても存続できません。簡単には行きませんが、日本初や世界初という要素を意識しながらモノづくりをすることがプラスの1つの理念になっています。

 ファニチャーカンパニーも、これまでのプロジェクトは事務所移転時などに空間提案をし、家具を納入して終わりでした。今後は、オフィス家具などがどのように使われるのかも一緒に考え、運営自体もサポートするなど、モノからコトへと変わっていく必要があると考えています。すでに5 TSUBO CAFEは導入後に人の動きがどう変わったかを分析し、レポートを提供しています。しかし将来的には、オフィス作りにおいて、よりオペレーションに関わっていくようなサービスや機能、コンサルタント業務も必要でしょう。

 また、居心地の良い環境提案と定義すれば、自宅や病院、学校、商業空間、飲食店などの空間、人が生活するところ全てが我々のマーケットになる可能性があります。プラスという社名のとおり、何でもプラスしていくことができるのです。




社 名:プラス株式会社 ファニチャーカンパニー

事業内容:オフィス家具事業、ホスピタリティ事業、Garage事業、暮らしのデザイン事業

カンパニープレジデント:北尾 知道

東京オフィス:東京都千代田区九段北4-1-7九段センタービル11 階



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