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トピックス -企業家倶楽部

2017年06月29日

死ぬまでずっと描くことで答えていきたい/現代アーティスト 小松美羽

企業家倶楽部2017年8月号 アートは言葉である vol.5 





 2017年6月3日から11日まで、東京・紀尾井カンファレンスのメインルームで個展が始まった。そして、ちょうど個展二日目を終えたタイミングでこの原稿を書かせていただいている。

 実際に展示にこぎつけるまでに、たくさんの人の力を借りてきたと振り返る。広いスペースを作品で埋められる作家であることは重要なことであるが、そう簡単な話ではない。けれど、しっかりと旧作品含め新作を多く発表できたのは、日頃のチームワークの賜物である。私の絵を理解し、力を貸してくださる人が増えたからこそ、私は純粋に絵を描くことに集中できた。今振り返っても、こんなに多くの人と仕事ができたご縁の奇跡と、だからこそ感じる宿命に魂が震える。さらにもっと多くを巻き込んで絵を描き発表し続けていきたいという気持ちに燃えている。

 今回の個展のメインテーマには「エリア21」というキーワードがある。このテーマに込めた思い、なぜエリア21だったのか、その想いをつづる。

 唐突だが、ふと思うことがある。パスポートを持って海外に飛んでいくと、否応無しに国境を認識してしまうということ。イスラエルの旅で行ったヨルダン川、隔ててあっちは国が違うからと、渡れる距離のもどかしさに川向こうで佇む若い兵士を眺めていた。すると・・・一羽の白い鳩がヨルダンから川を越えてイスラエルへと飛んできた。灼熱の太陽に重なった羽が輝いて、その先にある膨張する宇宙の雄大さがイメージとなって頭を支配した。こういった一つ一つの現象から、祈りを知る。誰しも平等に愛を求め天に祈る権利があるのだと。

 想像をしてほしい、例えば宇宙のスピリットが地球をエリアごとに分けて見ているとしたら、20面体のエリアに区切って観察するだろう。そこには国境などなく、俯瞰的で丸くて渦巻いている。エリア1から20には地球上のスピリットや守護獣たちが存在する。彼らを人が可視化できる範囲は小さく、第三の目で見えるとさらなる広大な次元世界がある。

 そして、エリア20に1のエリアを足してみる。その1とはあっちの世界のこと。あっちの世界とは、無数でありゼロであり1でも2、そして超えていく。多面的であり高エネルギー。次元は広がり、無限である。人間の想像を軽く超え、尊い神々の世界。それらをエリア21と呼ぼう。エリア21とエリア20は離れているようで近い。いや、近かった。我々は人間の都合で国境を引き、戦争をし、生き物を殺し、見えるものだけを信じた。そうした積み重ねでエリア21から我々は知らず知らずに離れていき、神話は過去のものとなる。だからこそ、今こそ我々がエリア21に近づいていく番だ。地球上の各エリアに住まう神獣たちは、つねにエリア21に近く、そして我々の近くに存在する。人が簡単に行き来できない領域に近い神獣たちは、我々の魂のあり方をただただ静観し魂のあり方を問う。その問いに答えたくて私は筆をとり、描いた。

 だからこそ、個展会場では実際に二日間かけてエリア21を一対のライブペイントで制作をした。見てくださる人のエネルギーや祈りを背中に受けて、私は筆を走らせ絵の具をぶつけたかった。会場でできあがったエリア21を前にして、神獣と人との関係が少し近づいたような感覚を覚えた。

 私はずっとずっと死ぬまで描くことで答えていきたい、問いていきたい、敬う心で天と地に頭を下げていきたい。笑顔で関わっていきたい。



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