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トピックス -企業家倶楽部

2017年12月27日

アートはあなたの魂を癒す薬である/現代アーティスト 小松美羽(こまつ・みわ)

企業家倶楽部2018年1/2月合併号 アートは言葉である vol.8





 冒頭から唐突に「質問です」。ダダン♪日本のアート市場は世界で何位に位置しているでしょうか?1位はアメリカで2位は中国、ちなみに隣国の韓国は15位で台湾は5位。そうであれば日本は20位以内には入っているだろうと答えが返ってくる。しかし、残念なことに日本は隣国から大きく離れた44位というのが実情だ。大抵の人は驚くも、なぜこんなにも大きく差をつけられてしまったのか理解ができない。

 それも当たり前だ、生で体験しないと身にならないように、この事実もまた、問題意識をもって国外のアート市場に目を向けないと通りすぎてしまう問題の一つにすぎないのだから。

 というのも私は今、台湾での個展の真っ最中で、1カ月の滞在期間中である。そこから、いくつかの経験を経て日本とは少し違う空気感を生で感じている。

 まず、ギャラリーに来るコレクターは最初から買う気で来ている方が多く、意欲的だ。台湾では総建築費用の1%の美術品を飾らなくてはいけない。さらに基本的に売れる絵の号数が大きい、100号が普通に売りやすい大きさと言われて最初は驚いた。しかし何よりも重要なことは、台湾のコレクターは法律うんぬんよりも投資に積極的であり、その波が美術に及んでいること。そして世界のアートイベントと繋がり国際的な意識が高いことがアート熱を私がこの土地で感じる要因の一つではないかとも感じる。実際に台湾のコレクターのエネルギーは満ち溢れている。どこか人生にアートを添えることを楽しんでいるようで、みな生き生きとしている。

 この状況を踏まえて、日本には多くの美術や芸術を学ぶ場所があるにも関わらず、供給だけが大きく膨れ、その受け皿がとても小さいことに、一人の日本人として、そして芸術家として由々しき問題であると考える。

 最近とある会社の社長さんがバスキアの絵を高額で買って大きなニュースになったけれども、それがニュースになるよりももっと大きなマーケットが世界では動いていて、その氷山の一角で口を開けて惚けるな日本人よ!

 アートはもともと神事にルーツがあるように、魂に必要な要素である。肉体の快楽はお金が時に解決するだろう、しかし、心は?魂は?音や絵が担ってきたこの文化を二の次にするな、企業家よ!

 私は一人の芸術家にすぎず、市場やランキングなどとは本当は言うべきではない、しかし、今回このテーマを書くに至った理由は、台湾のアート熱にあてられたからだろう。表現者は自由だ、そして、邪気のない無である。だからこそ、この熱の先に日本の未来も同時に見えたのだと書くのである、そして断言しよう。アートは人や動物だけでなく、あなたの空間さえも変化させ、魂さえも揺さぶるものだからこそ、今でも人々を魅了するのだ。

 究極を言えば、衣食住薬があれば人は生きていかれる。そして、アートはその中の薬という役割を担うと私は考える。アートはあなたの魂を癒す薬であるのだ。一見必要ないと思うことがなぜ今世まで残ったのか、その理由は簡単だ。不必要なものは残らないからだ。だからこそ、みなさんに今一度、アートと自分の関係性を考えなおしてほしい。そして、最初に思い浮かんだ誰かの絵を脳裏にかすめながら、ゆっくり夢の世界へと泡沫に膨れ上がっていってほしい。

 ランキングにこだわることはないと思う、日本が44位というのもある意味自由な選択の内の一つにすぎない。すぎないけども、どうか、あなたの魂の薬となるアートが一生の中で見つかりますようにと、祈り描く事を私は続けて筆をとる。筆とキャンバスの擦れる音に命のリズムを刻みながら、未来に向かって表現し続ける。



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