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トピックス -企業家倶楽部

2018年03月20日

三本柱で堅実に成長/エイチーム 代表取締役社長 林 高生 Takao Hayashi

企業家倶楽部2018年4月号  2014年企業家賞受賞




スマホゲームを世界展開

問 御社を2014年に特集させていただいてから約4年。まずは近況を伺えますか。

林 弊社は創業以来のエンターテインメント事業に、ライフスタイルサポート事業を加えた二本柱で走って来ました。2016年からはEC事業を独立させて三本目の柱とすることを決定。これらのエンジンを武器に、成長を続けています。

 
 14年7月期に約120億円だった売上げは、今期400億円になる見込みで、4年で3倍以上に拡大しました。売上げ構成比としては、スマートフォンゲーム開発を中心に展開しているエンターテインメント事業が約48%、ライフイベントや日常生活に密着した様々なウェブサービスを運営するライフスタイルサポート事業が約44%、残りが自転車専門通販サイト「cyma(サイマ)」を運営するEC事業となっています。

問 前者二事業は古株だけあってバランスが取れていますね。それぞれの概要を教えてください。

林 エンターテインメント事業はスマホゲームの新しいタイトルも増えて、業績に大きく寄与しています。16年から配信を開始した、プレイヤー同士が対戦できるファンタジーゲーム『ヴァルキリーコネクト』は全世界累計1200万ダウンロードを突破。昨年末に3周年を迎えた『ユニゾンリーグ』も全世界累計850万ダウンロードを超えるなど好調です。

問 全世界とは具体的にどのような国々ですか。

林 弊社は国内に止まらず海外配信にも注力しており、現在150カ国以上に15言語で展開しています。地域としては北米、ヨーロッパ、中国、韓国、東南アジア、台湾を含む繁体字圏という具合です。現時点でエンターテインメント事業における売上げの海外比率は29%を占めており、中長期的にはこれを50%まで伸ばしていく考えです。

問 スマホゲームを制作している企業は多くありますが、ここまで海外展開に力を入れている事例は珍しいのではないでしょうか。ただ、海外で日本のゲームを配信するとなると、言語や文化の壁があって難しそうですね。

林 海外対応については、ゲームの世界観が崩れないように気を付けています。ネット上でのマーケティングは、元々私たちがノウハウを持っていますが、現地の方々に受け入れてもらえるよう、実際にコツコツ足を運んで信頼関係を築くことも忘れていません。

 また、こうした海外展開の場合、現地の協力会社に丸投げする企業が多い中、弊社では中国本土を除いて自社配信を心掛けています。プロモーションに関しては直接その筋の会社と取引きしますし、言語対応についても同様です。外部に頼り切りとならないことで、マージンが発生するのを抑制しています。



人々の生活に寄り添う

問 ライフスタイルサポート事業の方はいかがでしょうか。

林 引越しの比較・予約サイト「引越し侍」は、これまで引越し業者を予約したり、一括で見積もりを依頼したりできるサイトとして運営してきましたが、そうした情報提供のみならず、エアコン移設工事やウォーターサーバー設置など、引越しを起点としたビジネスも上手く掛け合わせられないかと考えています。

 結婚式場情報サイトに関しても、「すぐ婚navi」から名称を「Hanayume(ハナユメ)」と改めて1年が経過しましたが、利用組数は順調に拡大。全国500以上の結婚式場から会場を紹介可能で、プロのアドバイザーが常駐する実店舗も全国に12店舗構えています。

 自動車査定・買取サイト「ナビクル」は、新しい中古車の販売や、車を売りたい会社との提携などにより、顧客一人あたりの平均売上高が上がっていて、利用実績も昨秋280万人を突破しました。キャッシングやカードローンの比較サイト「ナビナビキャッシング」など金融メディアもライフスタイルサポート事業の中で一番の稼ぎ頭に育っています。

 中期的には、主力となっているこれら4サービスそれぞれで年商50億円ずつを売上げ、合計で200~300億円規模に引き上げていきたいですね。



日本最大級の自転車通販サイト

問 新事業のサイマも、軌道に乗って来た形でしょうか。

林 そうですね。事業を始めた当初は1日1台売れるかというところで、正直厳しかったのですが、現在は認知度が高まり、1日200台近く売れるようになりました。今や「日本最大級の自転車通販サイト」と呼べるようになり、取り扱う自転車は200種類以上。東名阪の物流倉庫には1万台以上もの自転車が常備されています。

問 なぜこの事業に目を付けられたのですか。

林 元々EC事業には興味があり、何か展開したいと考えていました。しかし、どの商材にもトッププレイヤーがいた。色々と調査した結果、自転車はそうした強力な競合がいませんでした。大きな商材ですので配送費が高いという懸念はありましたが、取扱量が増えればそうしたコストも低減でき、採算が取れるのではないかと考え、事業化に踏み切りました。

問 ECは便利な反面、使い勝手などがイメージしにくいという難点があります。

林 確かにその通りですが、自転車はある程度しっかりしたクオリティが担保されていれば、乗り心地が圧倒的に変わることはありません。サイト内には街での風景などを合わせた写真を掲載し、サイズ感や用途を容易に想像できるように心がけています。

 これまで自転車のECは、割高な配送料と同時に、購入者が組み立てなければならない点が障壁となって敬遠されてきました。そこで弊社では、自転車の専属整備士が整備を行い、すぐに乗れる状態でお客様の自宅まで配送していることを強みとしています。

問 今後、他の商材を扱っていくことは考えていますか。

林 いずれは展開していきたいですが、まずは自転車で手一杯ですね。売上げの推移を見ても、EC事業には成長を期待しており、自転車通販業界でのナンバーワンを目指します。



技術者の採用に注力

問 現在注力していることは何でしょうか。

林 昨年12月にインクリメンツを買収しました。同社はプログラマーのための技術情報共有サービス「Qiita(キータ)」などを運営しており、技術者からの認知度は圧倒的です。この買収によって、弊社が技術に関心の高い会社であることをアピールし、そうした技術系の人材に対する知名度を上げていきたい。15年には本社を移転し、増床しましたが、東京オフィスや大阪オフィスも開発者採用の拠点として拡大しました。これらは「ハナユメ」の営業拠点ともなっています。

問 最後に企業家賞20周年に際してのコメントと、後輩経営者の方へのメッセージをいただければと思います。

林 実は私たちも創業から20年を迎えたのですが、振り返れば長い時間でした。こうした賞を20年間続けることの大変さも理解できます。これから受賞される方々にも頑張っていただきつつ、私たちも引き続き努力していきたいと思います。

■会社概要

事業内容 スマートフォンゲーム開発、各種情報サイト運営、自転車のEC事業などを展開

売上高 400億円(2018年7月期見込)

経常利益 47億円(2018年7月期見込)

上場市場名 東証1部



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