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トピックス -企業家倶楽部

2018年10月30日

日本酒「獺祭」×「島耕作」が被災地を支援  

企業家倶楽部2018年12月号 特別レポート


2018年の日本は、豪雨、地震、台風と大変な災害に見舞われた。特に7月の西日本豪雨ではかつてない被害が発生、今も完全復興にはほど遠い。そんな中、素晴らしいコラボ企画が実現し、話題を呼んだ。
 




山口県の銘酒「獺祭」と弘兼憲史氏の大人気漫画「島耕作」がコラボ、「獺祭 島耕作」が限定で発売されるというものだ。

「獺祭」といえば日本はもとより、ニューヨーク、パリ、香港など海外にも広く展開、日本を代表する日本酒として名高い。そのすっきりとした呑み口や味わいが、世界中の日本酒ファンを魅了する。




「獺祭」を製造しているのは山口県に本社を置く旭酒造だが、7月の西日本豪雨の際に酒蔵内で発酵中に停電の被害を受け、廃棄の運命を余儀なくされた。本来の品質基準に満たない「獺祭」となってしまい、通常品としては出荷できないというのだ。当初はすべて廃棄することも考えたが、日本酒としての基準は満たしており、桜井博志会長が試飲をしたところ「けっこう美味しい」。そこでどうしたものか悩んでいたというのだ。

 
 そこに同じ山口県出身で、桜井会長とも親しい弘兼氏から「なんとか力になりたい、島耕作ラベルを貼って販売してはどうか」と申し出があり、復興支援の一環として「獺祭× 島耕作」という夢のようなコラボが実現した。




 島耕作は1983年に雑誌モーニングで「課長 島耕作」としてスタート、サラリーマンのサクセスストーリーとして名高い。そんな島耕作と日本酒というあり得ない企画の実現なのだから、話題となるのは当然だ。

 
 8月3日に講談社本社で開催された記者会見には、弘兼憲史氏や旭酒造の桜井博志会長、桜井一宏社長はじめ、多くの関係者が集まり、島耕作ラベルの獺祭がお披露目された。

 
 この日、記者会見に臨んだ弘兼氏は、「本来の『獺祭』としては売れなくても、日本酒としての基準を満たしているなら、廃棄するのはもったいない!」と、「獺祭 島耕作」誕生の秘話を語った。それはまさに郷土愛と日本酒愛に満ちたものだった。お披露目された未だ見たことのない「獺祭 島耕作」のラベルに、会場からは「これはスゴイ!」と感嘆の声が上がった。



3万円の「獺祭」が1200円で買える?!  

 今回の「獺祭 島耕作」は、通常であれば1450円~3万円に相当する「獺祭」が、西日本豪雨被害者復興支援商品として、720ml一律1200円で販売された。販売価格1200円のうち200円を義援金として寄付するというものだ。「獺祭」は原料のコメの磨きの割合で価格も味も異なることで有名だ。桜井社長から3万円相当の「獺祭」も、約3000本含まれていると発表があり、記者たちからは質問が飛んだ。どのランクの「獺祭」が買えるかはお楽しみということになる。


3万円の「獺祭」が1200円で買える?!  

2日間で58万本が完売

 この「獺祭 島耕作」は8月3日から予約を受付、10日から販売を開始したが、なんと58万本が約2日間で完売するという嬉しい結果となった(旭酒造広報)。

 
 そして1本につき200円ずつ頂いた寄付金が1億1600万円となった。

 
 9月には集まった義援金1億1600万円は、山口県、岡山県、愛媛県、広島県に、2900万円ずつ届けられた。

 
 特別限定品「獺祭 島耕作」を1200円という格安の価格で手に入れられ、同時に被災地への寄付もできるという「獺祭」ファンには夢のような企画だったといえる。旭酒造をはじめ関係者の苦労は計り知れないが、多くの人が参加した今回のチャリティー企画が、被災地の人々の力となったことは間違いない。


 2日間で58万本が完売

ユニクロでも「獺祭」が活躍

 この「獺祭 島耕作」のコラボのゆくえを見守り、応援していたのが、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏である。柳井社長は山口県出身で本社は山口県にある。そして旭酒造の桜井会長とも、弘兼氏とも旧知の仲という。当然銘酒「獺祭」はユニクロに欠かせない。というのは同社のセレモニーでの鏡割には「獺祭」が登場するからである。

 
 11年10月、ユニクロ世界展開の旗印となったグローバル旗艦店ユニクロ・ニューヨーク5番街店がオープンした。場所はニューヨークでも最高の一等地、ここに世界展開の命運を賭けたユニクロを出店したのだから、柳井社長の意気込みはただものではなかった。

 
 夕方からのセレモニーにはたくさんの人が詰めかけ、出店を祝った。その祝いの中心に据えられたのがまさにこの「獺祭」であった。祝杯を挙げる柳井社長の顔は一段と輝きを増し、世界へチャレンジする意気込みがひしと感じられた。

 
 そして翌12年3月、アジアに向けてのグローバル旗艦店となるユニクロ銀座店がオープンした。このオープニングセレモニーでも柳井社長の傍らに寄り添っていたのは「獺祭」であった。

 
 柳井社長だけではなく「獺祭」の愛好家は多い。「獺祭」を愛するあまり一緒にパリに店を出店したのは、フランス料理の巨匠、ジョエル・ロブション氏である。桜井会長、そして桜井社長は早くから「獺祭」の世界展開を実現。まさに今の日本酒ブームの先駆けとして知られている。今回の「獺祭 島耕作」は、あっという間に完売し、手にできなかった人も多かったであろう。

 
 弘兼氏の粋な計らいで実現したこの「獺祭 島耕作」が、被災地の多くの人を元気づけたことであろう。今後も人々を感動させるコラボ、アイデアの登場を期待したい。


 ユニクロでも「獺祭」が活躍

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