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トピックス -企業家倶楽部

2018年12月06日

物語コーポレーション・小林佳雄が台湾で示した『亜僑』精神

企業家倶楽部2018年12月号 緊急レポート




「亜僑」になろう!

 物語コーポレーションは、創業69年になる外食事業(焼肉、ラーメン及びお好み焼、しゃぶしゃぶレストランチェーン、和食店)の直営による経営とフランチャイズチェーンを国内外に476店舗展開している会社です。

 よく「物語コーポレーション」という社名の意味は?とお問い合わせをいただくのですが、「自分物語を持ち寄って会社物語を作ろうよコーポレーション」という意味ですよ、とお答えしています。社名に始まり、「SMILE&SEXY」という記憶に残る経営理念のほか、経営目標など指針が幾つかあるのですが、その中でも『亜僑(あきょう)』という考え方を大切にしています。これは、「アジア人として誇り高く生きる」という意思の表明です。

 この「亜僑になろう!」という考えは、弊社の社友である臥龍こと角田識之先生が、25年前から提唱している考え方でもあり、「APRA(エープラ)」(アジア人としてのアイデンティティを共有しながら共に切磋琢磨しようという呼びかけに共感した日本・台湾・上海の経営者約150名の団体、臥龍先生が発起人のひとり)でも交流研鑽しています。

 当社は20年ほど前から海外の方々の研修を受け入れ、累計で約2000名の皆さまに小林の講演を聴いていただきました。弊社の経営力の根幹となる意思決定や議論の文化は、アジア人としての生き方のひとつだともお伝えしています。

 また、亜僑として生きることを決めた当社では、外国籍社員を積極的に採用しています。本年度の新卒採用であれば、およそ2割強が外国籍採用です。出身地も中国、韓国、インドネシア、ミャンマー、ネパール、モンゴルなどアジア諸国の名が連なるようになってきました。入社式では外国籍社員が各国の正装で参加をし、会場がとても華やぎました。

 日本人にはない視点や発想を持ち、物怖じせず自分の意見を表明できる外国籍社員は、物語コーポレーションにより多くの異文化を持ち寄り、「亜僑」を活性化させています。



感恩の想いを言葉に乗せて‥‥

 今回、臥龍先生にご尽力いただき、台湾で初めての海外講演を行いました。7年前の東日本大震災の際、いち早くお見舞いを届けてくださった台湾の方々への御礼として、臥龍先生が毎年開催されている感恩講演会に共感しての訪台でした。

 2011年3月11日、東日本大震災が発生した際は、当社の経営する店の幾つかも被災し、店舗はもちろん、多くの従業員やご家族が被害を受けました。その直後の3月半ば、「台湾APRAの有志からです」と会社宛に一枚のDVDが届きました。再生をすると、静かな音楽とともに、たくさんの人々、たくさんの声、励まし、思い、言葉が詰まっていました。

 「頑張れ」「応援しているよ」「皆さんの心の安堵を祈っています」。驚きとともに、涙が出ました。画面に映る会ったことがない他国の方々が、「家族だから心配しているよ」と声をかけてくれている温かいメッセージは、すぐに社内のインフラを使い、全社員に届けました。この時、この思いやりに私たちはどれだけの励ましをいただけたか分かりません。あの画面に映っていた「家族」に会いたい、そして直接お礼が言いたい、この想いから小林は語り始めました。



日台での気づきの交換

 今回の台湾講演には、そうした想いを込めて、精一杯の恩返しができるようにと準備をしました。台中では「リーダーシップと意思決定の関係が分かると幸せな職業人になれる」をテーマに、120名の方々にお伝えしました。台北では、80名の経営者・経営後継者を対象に、「物語コーポレーションはなぜ13期増収増益なのか?~小林の心の奥のエネルギー~」をお伝えしました。そして、この講演の場面以上に、4日間ご一緒した台湾APRAのメンバーから深い気づきもいただきました。

 台湾APRAが講演から受けた一番のインパクトは、熱と率直でした。

「これほど熱意が伝わる講演は初めてだった」、「これほど本音むきだしの経営者には初めて会った」。こういう感想を台湾の方々が口にされるということは、日本の経営者はおとなしい、日本の経営者は何を考えているのか分からない、日本人は本音と建て前を使い分けるというイメージが強いからです。小林自身が、従来の日本人像を破壊し、「亜僑像」を身をもって示していることが伝わった4日間でした。

 逆に、台湾APRAから学んだことが2点あります。先ずは「おもてなし」です。日本の「おもてなし度」は世界有数ですが、「おもいやり度」はかなりの低評価です。台湾の方々の「温かいおもてなし」には心底痺れました。

 もう一つは「女性の活躍度」です。台湾経営の特徴は、夫婦経営が多いことです。そして台湾APRAでは、夫婦経営の6割が女性上司です。奥さまが董事長、ご主人が総経理の名刺を出してきますが、日本社会にありがちな「男の面子臭」は微塵もありません。適材適所なのだから問題なしという回答です。日本の女性活躍後進国を振り返りつつ、物語コーポレーションは多様性を認める先進企業であり続けるという決意も新たにしました。

 私たちが、7年をかけてようやく御礼をお伝えできる機会に恵まれたことを、心から嬉しく思う台湾での4日間でした。 (鈴木由加)



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