トピックス -企業家倶楽部

2019年03月22日

「時代の変化」は打ち寄せる波のよう

企業家倶楽部2019年4月号 視点論点


 5月1日に「平成」から新しい元号に変わります。日本では645年に「大化」と号したのが最初と言われています。社会科の授業で「大化の改新」と習いましたね。「大化」から「平成」に至るまでの1374年間で、日本の元号は247を数えます。勿論、起源は中国にありますが、千年を超え長期的、かつ持続的に元号を使用している国は世界で唯一日本のみとなっています。

 海外から日本に来る観光客(インバウンド)が3000万人を超える時代が来ました。多くの中国人観光客が京都・奈良の寺院を好んで訪ね、「懐かしさを感じる」と言います。文化は西から東に伝わり、地政学的に極東にある日本列島には様々な文化が流れ付きました。そして、古くからこの地に暮らす人々は伝来した文化を受け入れ、大切に保存し、後世に継承しているのです。日本そのものが文化集積の地であり、「世界文化のアーカイブ列島」と言えます。今風に言えば「ビッグデータ大国」とでも言いましょうか。少しスケールの大きな話になってしまいました。

 そして、10月には消費税率10%への引き上げも予定されています。昨年の10月から米中間の政治的不安が影響し、東京株式市場の株価も下落し、景気後退が懸念されています。政府は、増税後の景気を下支えするため、現金を使わないキャッシュレス決済をすれば5%のポイント還元を検討していますが、果たして思惑通りにゆくでしょうか。

 この様に今年は5月に新元号に改元、10月に消費税率アップと「変化の1年」になります。以前、著名なベンチャーキャピタリストから、「企業家は日々起こっている時代の変化を『好機』と捉え、果敢にリスクテイクし、事業化する人物である。時代の変化とは、打ち寄せる波のように途切れることなくこの瞬間も起こっている」と聞いたことがあります。

 インターネットの誕生が産業革命を起こし、我々のライフスタイルを変えてしまいました。1989年にネットの商用利用が始まり、今年はネット誕生から30年という節目の年になります。この30年間でネットは私たちの生活の隅々まで普及し、現在ではネットなしの生活は考えられません。ビジネス上での連絡、スケジュール管理、情報収集に留まらず、プライベートでも家族や友人らとのコミュニケーション、Eコマース(ネット通販)、電子決済など重要な部分をネット経由で行っています。

 もし、通勤の際に自宅にスマホを置き忘れ、半日間ネットに接続できない環境に陥ってしまったら、いかほどの不便を感じることでしょうか。そのストレスに我慢できず、家に取りに帰る人もいるでしょう。気軽にどこでもネットに接続できるスマホは必需品という概念を超えて、多くの現代人は「スマホ依存症」と言っても過言ではありません。

 アップル製のiPhoneが日本国内で発売されたのが約10年前です。昨年、ソフトバンクグループ主催のイベントの基調講演で、孫正義社長は「AIを積極的に活用している。または人材が揃っている会社は?」と質問しましたが、来場者の手はほとんど挙がりませんでした。

「10年後に同じ質問をしたら、ほとんどの人が手を挙げると思います。10年前に『スマホを活用している人は?』と聞いたら少なかった。でも今はほとんどの人がスマホを持っているでしょう」

 孫社長の予言が再び当たるとすれば、AI活用は普及し、安価に誰でも使える時代が来るかもしれません。いや、間違いなくAI時代は訪れると考え、自社のサービスを再構築した方が賢明です。

 ビジネスチャンスは打ち寄せる波のように留まることなくやってきます。陸に上がり指をくわえて見ているだけでは、ビッグウェーブを掴むことは出来ません。波に乗るためには、まずは沖に出ることです。   



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