トピックス -企業家倶楽部

2019年04月30日

サブスクで日本経済を元気に

企業家倶楽部2019年6月号 ビジネストレンド


 今、「サブスクリプション(subscription)」が面白い。サブスクリプションとはいわば「定額制」での商品やサービスの活用だが、これまでの定額制とは異なる。違いの1つ目は消費者の意識の変化である。昨今、消費スタイルが「所有」から「利用」へと変化。「クルマは買うよりカーシェアを利用した方が便利」という消費者が増えている。




 クルマだけでなく洋服などさまざまなカテゴリーに、「所有より利用」という考え方が広がっている。これまで企業はモノを売ってきたが、サブスク時代はサービスを売る時代となる。

 2つ目は、そこにインターネット、IoT(モノのインターネット)が関わってくることだ。あらゆるモノがインターネットにつながる時代、利用状況など顧客情報が把握できれば、より顧客のニーズにフィットしたサービスが提供できる。




 事例を挙げよう。

 毎月9800円で洋服が借り放題というサービスを展開しているのは「エアークローゼット」だ。ここの凄さはその人に合った洋服をプロのスタイリストが選んで届けてくれること。毎回3着ずつ届けられるが、自分では絶対選ばない色やデザインも、着てみると意外と似合うと喜ばれている。

 ストライプインターナショナルが手掛ける「メチャカリ」は、SPAだからこそ毎回新品が届けられる。「これからはサブスク時代」と語る石川康晴社長。「ファッションもサブスク時代」と銘打ち、テレビCMを投入、力を入れている。

 カフェのポータルサイト「CAFE PASS」は、多くのカフェをネットワークし、「CAFEPASS・30CUPS」(4860円)を購入すると、登録カフェで1カ月30杯楽しめる。

 ラーメン業界のサブスクモデルとして話題となっているのが、「野郎ラーメン」である。スマホのアプリ上で、月額8600円のパスポートを購入すれば、「豚骨野郎」を1日1杯無料で食べられるという。決済もアプリ上で完結するため、店舗での支払いの手間を省け、人件費の削減にも繋がるという。1カ月12杯以上食べれば元が取れることになるが、ラーメン好きにはたまらない。




 オイシックス・ラ・大地の最近の人気は、「Kit  Oisix」だ。20分で本格料理が2品作れるメニューと、下ごしらえ済の食材を届ける定額制のサービスである。子育て中の主婦に大人気という。同社のEC戦略担当の西井敏恭氏は「サブスクで重要なのは『購入』を超えた価値を提供すること」と語る。

 このように多岐にわたる業界にサブスクモデルが拡大する中、2018年12月「日本サブスクリプションビジネス振興会」が発足。1月23日に発足式とシンポジウムが開催された。この日は代表理事を務めるテモナの佐川隼人社長が「サブスクモデルで日本の経済活動を安定かつ活発にしたい」と挨拶した。

 エアークローゼット天沼聰社長、ネオキャリア西澤亮一代表、富士山マガジンサービス西野伸一郎社長、ファインドスター渡邊敦彦社長、東海大学総合社会科学研究所客員准教授小嵜秀信氏ら6人の理事が揃い、サブスクの魅力、今後の可能性について語った。会場には300人が詰めかけ、その盛り上がりに事務局も驚いたほどだ。

 サブスクモデルのメリットは「継続していただくことで、売上げの安定が見込めること」である。お客様に「金額以上の価値、顧客体験」を継続的に提供することが成功の秘訣となる。ネット社会がますます進化する中、サブスクで日本経済を活性化することを期待したい。



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