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トピックス -企業家倶楽部

2020年12月26日

小学生からバカにされる大統領/日本経済新聞社客員 和田昌親

企業家倶楽部2021年1/2月合併号 地球再発見 vol.30


 子供たちは、どの国でも親から「ウソをつくな」「人に迷惑をかけるな」「悪いことをしたら謝れ」――と言われて育つはず。とりわけ小学校低学年は敏感だ。素直なうちに、トランプ氏をどう思うか聞いてみたい。そう、「子供たちの世論調査」だ。

 米大統領選の事前の世論調査では、バイデン氏(次期大統領)が圧倒的に優勢と伝わっていた。それが意外な「接戦」になったものだからトランプ氏の往生際の悪さに火がついた。

 普通、世論調査とは選挙権のある大人に聞くものだ。しかし、子供の意見は「すぐに大人になる人たち」の声だから、本当は無視できない。

 少し調べてみたが、小学生を対象にした大統領選の世論調査なるものは見当たらない。

 ただ肉声はある。小学校低学年の娘さんを持つ日本人の友人に子供の様子を聞いたところ、「ここらへん(ニューヨーク)はブルー(民主党)が強いので、トランプ嫌いが子供にも行き渡っている。バイデン優勢と聞くと、子供同士でイェーイ!とチャットしていた」。「新しい英単語の例文作りにトランプ批判を書いていました」。なるほど笑いのネタにされているのか。

 他の友人にも聞いた。その娘さんには小学校低学年のころに会ったことがあるが、すでに帰国していた。現在は高校生というから子供の成長は速い。もうすぐ選挙権を持つわけだから、この子の「世論」も聞き捨てならない。

 その娘さん曰く「最初はトランプであと4年と思ったけどバイデン支持に変わった。でも2人とも老齢。日本もそうだけど、若い世代が政治に出てこないと関心が広がらない」と案外冷静だった。

 参考までに、トランプ氏が勝利した2016年の大統領選を振り返ってみた。その時、小学生たちはどうだったか。テキサス州にいた文筆業の日本人女性が書き残している。お子さんは小学3年生。

 母親によると、アメリカでは子供のころから政治、歴史、著名作家のことなどを教える。だから大統領選も子供の関心事だ。「大統領選にあわせて小学3年生は数回、模擬投票をした。結果は民主党のヒラリー・クリントン勝利でした」。

「トランプ氏は子供に聞かせられない言葉や考えをテレビで吐く。先生方も説明に困っていた」

「ブラジルや英国から来ている外国籍の友達は皆、反トランプでした」と母親。しかし、前回テキサス州を制したのはトランプ氏だった。

 同じ時期、米メディアが大統領就任時のトランプ氏の評判を特集した。黒人の甥と姪を持つペンシルベニア州の女性はトランプ時代を「子供の将来が気がかりだ」と言っていた。またフロリダ州に住む黒人の母親は「トランプ氏はウソつき」と切り捨てた。

 16年に首都ワシントンに駐在していた朝日新聞記者には小学生の息子がいた。記者によると「トランプ氏の登場に父兄や教師は困惑し、テレビ討論は下品すぎると言う親が多かった」。

 アメリカに〝トランプ流〞が広がり始めた18年、米誌「ニューズウイーク」が、ある大学の世論調査を紹介している。

 その調査によると「過半数がトランプ氏はアメリカの恥」と答えた。大統領は子供に良い影響を与えるべきかを聞いたところ「67%がトランプ氏は悪影響」と回答した。

 選挙で誰に投票するかはもちろん自由、三者三様だ。「ディセンシー(品性、良識)がない」と悪口を浴びながら、国を率いてきたトランプ氏は、ある意味アッパレである。

 そして今回2020年選挙で厳しい審判が下った。とはいえ有権者の半分近くがまだトランプ氏を支持する。親の価値観はいずれ子供に伝染するからアメリカの未来は不透明だ。大人は黙って小学生の声に耳を傾けた方がいい。




和田昌親(わだ・まさみ)
東京外国語大学卒、1971年日本経済新聞社入社、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク駐在など国際報道を主に担当、常務取締役を務める。

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