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トピックス -新商品

2015年03月06日

蘇る列島改造論!

企業家ネットワーク代表 徳永卓三


北陸新幹線が3月14日に開業します。北陸3県(石川、富山、福井)と首都圏の距離がグッと近くなります。経済界では大塚家具のお家騒動などのニュースがありますが、今号では北陸に注目しましょう。


北陸新幹線の開通によって、東京駅と金沢駅はどのくらい短縮されるか。従来だと、4時間かかるところを新幹線の開通によって1時間30分短縮、2時間30分で東京から金沢に届きます。前は北陸に行くには飛行機で行くか、列車で行くか迷ったものですが、2時間半なら、大阪に行くのと変わらず、北陸3県に気軽に行けるようになりました。

まず、観光客が増えるでしょう。金沢では金ぱくのスイートルーム(1泊10万円)をつくった旅館もあるそうです。現在、北陸3県への観光客入込数は、約5千万人(平成25年度、国内からの観光客を含む)だそうですが、増加していくとみられ、各県120億円前後の経済効果を見込んでいます。

企業の動きも活発になってきました。北陸3県が日帰り圏になったので、北陸に進出する企業も増えています。ファスナーのYKKは元々富山の出身で黒部に工場がありますが、新幹線開通を機会に本社機能の一部を黒部に移すそうです。このため、3万6000㎡の土地を購入、社員の住宅も建てます。

2011年3月11日の東日本大震災を機に災害リスクを減らす動きがあり、比較的災害の少ない北陸に第2本社をつくるケースも見られます。これからは、複数の本社が必要かもしれません。その意味でも、北陸新幹線の開通は産業界にも影響を与えています。

新幹線は1964年東京オリンピックが開催された時、東京―大阪間の東海道新幹線が開通したのが始まりです。あれから半世紀が経ち、東海道新幹線(1964年開業、東京―新大阪間)、山陽新幹線(1972年開業、博多―新大阪間)、東北新幹線(1982年開業、東京―新青森間)、上越新幹線(1982年開業、大宮―新潟間)、九州新幹線(2011年開業、博多―鹿児島中央)、北海道新幹線(2016年開業予定、新青森―新函館北斗間)と着々と路線を延ばしています。その延長路線は、北陸新幹線も含め、約2500キロになります。

田中角栄首相が列島改造論を唱え、整備新幹線を主張したのが今日実ったのです。田中首相は新潟県の雪深い地方の出身ですが、地方出身の首相だったから、列島改造論の発想が出たのかも知れません。彼はロッキード事件に関与し、金権政治家の権化のように言われていますが、違った評価をする必要があるでしょう。

整備新幹線が全国に張り巡らせば、地方は活性化しそうなものですが、新幹線開通以来50年経つのに東京一極集中は加速しています。ストロー現象といって、地方のエキスが東京に吸い取られているという説もあります。

大分に3年間いた経験から言いますと、やはりインフラだけでなく、人々の意識改革が必要だと思います。一言で言えば、自立の精神を持って知恵と汗を出すことではないでしょうか。インフラ整備だけで安心していれば、東京一極集中は止まらないでしょう。

私見を言えば、「地方発の上場企業を1県あたり10社出す」ことではないでしょうか。そうすれば、若者は地方にとどまり、雇用が生まれます。この運動を県、市、民間企業が一丸となって進めます。大分県では平松知事のもと「一村一品運動」を展開しました。

今、地方を見ていると、自立自尊の精神が足りないように思います。国の予算に頼り、「国が何とかしてくれる」と頼っているように見えます。天は自ら助けるものを助く、です。



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