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トピックス -新商品

2015年05月26日

時価総額バブル期超え

梅上零史


 東京証券取引所1部の株式時価総額が5月22日に591兆円に達し、平成バブル期の時価総額を超え過去最高となった。1989年12月には株価は4万円に届かんという勢いだったが、今はその半分の2万円超。上場企業数が増えたため株式市場の規模は大きくなったのだろうが、バブル超えと言われてもそれほど高揚感は感じられない。この25年の間に世界の株式市場全体の時価総額は5倍近くなったというから、日本の出遅れ感、相対的な地位低下が際立ってしまう。

   新聞は好調な企業業績、成長期待の反映で株価が上がったというが、今回の上げ相場は政府・日本銀行が演出する“官製相場”であると多くの人が思っているのも、高揚感より警戒感が先立つ理由ではないか。日銀が金融緩和策の一環で年間3兆円のペースで上場投資信託(ETF)を購入し、これに株の運用比率を従来の倍の50%に増やす方針を打ち出した年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF、運用資産130兆円超)が加わった。ヘッジファンドなど外国人投資家も追随するが、一方で個人投資家は株を売り越しているのが現状だ。

「中央銀行が…インフレ目標政策の達成のためもっとも適切な手段をとると宣言すると、市場はインフレ予想をそのように修正するため、まず、株価が上昇する。株価の上昇と予想実質金利の低下はともに投資と消費を刺激し…需要が拡大するため、デフレは収束し、やがて、インフレに転ずる」(岩田規久男=現日銀副総裁、「リフレが日本経済を復活させる」より)。

   これがアベノミクスを支える「リフレ派」のロジックであり、株価上昇はシナリオ通りかもしれない。日銀は消費者物価指数(CPI)上昇率2%を政策目標にしているが、実際に見ているのは「株価」なのではないかと勘ぐってしまう。リフレ派の言う「適切な手段」とは日銀による国債やETFの購入のことだ。こうした手段で株価上昇をいつまで先導できるのか。実体経済が弱いと見る市場関係者からは日銀のさらなる追加緩和を求める声も出ているが、肥大化した日銀のバランスシートを不安視する見方は強まらないのだろうか。



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