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2016年03月10日

アメリカ大統領選の行方

企業家ネットワーク記者 辻村香澄


   今年11月に行われるアメリカ大統領選挙。民主党・共和党それぞれの候補を決めるための予備選が先月から始まり、米国民のみならず世界がその行方に注目している。

   今年2月1日のアイオワ州を皮切りに始まった予備選挙だが、既に共和党・民主党ともに20以上の州での選挙を終えている。現在残っている民主党の候補者は2名。前回の大統領選にも出馬し、オバマ政権では国務長官を務めた、元大統領夫人でもあるヒラリー・クリントン氏(68)と、格差是正を掲げ若者から圧倒的な支持を受けるバーニー・サンダース氏(74)。一方の共和党では、様々な過激発言で注目を集めている不動産王のドナルド・トランプ氏(69)、オバマ現大統領の経済政策や保険加入義務化による課税に反発するティーパーティー層から支持を受ける保守強硬派のテッド・クルーズ氏(45)、共和党の指導者層や支持者から最も民主党に勝てる可能性が高いと称されたヒスパニック系マルコ・ルビオ氏(44)、2010年からオハイオ州知事を務めているジョン・ケーシック氏(63)の4人が指名を争っている。

   初戦となったアイオワ党員集会では、民主党のクリントン氏とサンダース氏が大接戦を繰り広げた。以降も両者の支持率は拮抗しているが、中高年世代の支持を受け、着実に代議員数を稼ぐクリントン氏が一歩リードしている。大きなスキャンダルなどがない限りこのまま彼女が民主党の候補になるというのが、大方の予想だろう。

   共和党ではトランプ氏が他の2人の候補と比べて一歩抜きん出ている。これまでの代議員獲得数はトランプ氏が461人。その快進撃は、世界をリードする「強いアメリカ」の復活を期待させる政策と、批判を全く意に介さない過激な物言いが多くの人に支持されていることを示している。しかし、その「圧倒的な支持率」に疑問を呈する声も少なくない。確かにスーパー・チューズデーに行われた投票では11州中7州でトランプ氏が勝利を収めた。しかし、肝心の得票率を見るとどの州でも過半数に届いていないことが分かる。言うなれば辛勝だ。フィナンシャルタイムズも、トランプ氏について「米大統領に扇動者はいらない」と批判している。かたや米国とともに世界経済を牛耳る中国では、国民の意思に関係なく選ばれた独裁者が政治を動かしている現状はなんとも皮肉なものだ。今後の予備選では、この「トランプ人気」が本物か、どこまで続くかにも注目すべきだろう。

   そのトランプ氏に続き、クルーズ氏が代議員獲得数360人と迫る。もう一人の若手のホープであるルビオ氏は154人と、予備選前の期待と裏腹に票集めに苦しんでいる印象だ。ケーシック氏は54人と、他の候補者の撤退により徐々に票を伸ばしてはいるものの、ここからの挽回は厳しいだろう。もしもルビオ氏らが今後撤退するようなことになれば、同じく保守派の支持を集めるクルーズ氏に票が流れるのだろうか。そう単純には行くまいが、共和党主流派の掲げる「反トランプ」の対抗馬がクルーズ氏に一本化されれば、共和党候補争いがより激化するのは間違いないだろう。

   今後のスケジュールとしては、各州での予備選が6月まで続き、7月には党大会で選ばれた代議員が集まり、各党の候補者が正式に決定する。それから、民主党・共和党の候補者による本格的な大統領選が展開され、11月8日に投票が行われる予定だ。来年の1月には新たなアメリカ大統領が誕生する。そうなれば、どんな方向にせよ日本をはじめ世界にとっても大きな変化が求められることになるだろう。このままクリントン氏とトランプ氏の一騎打ちになるのか、はたまたどんでん返しが起こるのか、アメリカの行方に注目したい。



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