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トピックス -新商品

2017年03月17日

企業は顧客満足だけを追い求めるべきか

企業家ネットワーク記者 坂井文香


 2月23日、ヤマト運輸の労働組合が宅配便の荷受量の抑制を求めたと報じられた。運送会社の人手不足が明らかになり、ヤマト運輸は基本運賃の値上げを打ち出した他、再配達の有料化も検討している。ネット通販が普及した今日、宅配便市場の約48%のシェアを持つヤマト運輸の荷受量は6年連続で増加し、2016年度は17億3100万個にのぼった。

   宅配便事業は親会社であるヤマトホールディングスの営業利益の71%を占める主力事業であるが、3月7日付の日本経済新聞によれば、顧客の9割は割引が適応される法人契約だという。特に大口顧客であるアマゾンジャパンなど数社とは既に値上げ交渉に入ったようだ。

   ネット通販各社は、配送料を無料にすることも多い。特にアマゾンでは、プライム会員(年額3900円)になれば、いつでも即日配達を無料で受けられる。家電のような高価格の品物であれば、配送料を加味して販売すれば採算が取れるだろう。しかし、本や消耗品といった低価格のものでは、同じようにはいかない。ネット通販は店舗型と異なり、運用コストが少ないとはいえ、即日配達はあまりに高付加価値すぎるのではないだろうか。

   7日、石原伸晃経済相は「荷主はヤマト運輸の適正な仕事には適正な対価を支払うべきだ」とコメントした。一方で、ヤマト運輸の内部を見てみれば、未払い残業代の支払総額は数百億円規模だと報じられている。従業員の労働に対して、適正な対価を支払っていない。付加価値を生み出すために、従業員の給与をコストと捉え、削減しているのだ。

   これは企業として正しい在り方だろうか。ネット通販や即日配達によって、消費者の生活は便利になったと感じることは多い。しかし、顧客満足度を追い求めすぎることにより、従業員を蔑ろにしているのが現状だ。これはヤマト運輸だけの話ではない。付加価値を付けることは重要であり、日本の産業の特長だが、良いサービスのためには何が重要か、今一度立ち止まって考えてほしい。



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