会社名や組織名・役職・内容につきましては、取材当時のものです。
(企業家倶楽部2019年10月号掲載)
本日は貴重な賞をいただき、ありがとうございます。私は大学時代から前職にかけて、林と切磋琢磨してきました。彼が申した通り、「一人ひとりがヒーローになれたら良いな」との想いから会社を創業したのが始まりです。実は林は将棋で全国優勝の経験があり、ある意味ヒーローと言えました。
昨今感じるのは、ようやく多様な人の能力が様々な場所で発揮される社会になってきたということです。将棋も現在、藤井聡太さんなどの活躍でブームになっていますが、私たちが子どもの頃は将棋が強くても今よりは注目されませんでした。
しかし今や「なりたい職業」も多様化し、「スポーツ選手よりユーチューバー」という時代です。一人ひとりがヒーローになれる場所が広がっていると言えるでしょう。そのような意味で、弊社の採用では少しでも変わった方を採るようにしています。
その根底には、「1%でも違った人がいた方が世界を変えることができるのではないか」との想いがあります。もちろん採用した方の大半がエンジニアではありますが、他にも様々な技術を持つ方に来ていただいています。その結果が今回の賞に結び付いたのかもしれません。
東大生でも3月まで内定が無く、たまたま弊社に来たら、実はすごいテクノロジーを持っていて、そのまま入社された方もいました。このような方々の結集が世の中を変えていくきっかけになりますし、おそらく、彼らの能力や発想を助ける最強の武器がAIではないでしょうか。そのような想いを持って、様々な企業の方にAIの話をさせていただいています。
AIに思い切り頼って良い
AIはブラックボックスだとか、何が起こるか分からないと言われることも多いですが、新しい可能性を見つけて前に進むことが、今の日本に一番必要なことだと思っています。
前職の頃から、経営者や現場の方の話を聞くと、「AIが自分の仕事を奪う」と心配する方がいました。しかし現在では、経営者の方もAIに対して前向きで、現場も「AIに任せてみよう」という雰囲気になりつつあるので、このイメージを広めることが実は最も大事だと思います。
AIで世の中は確実に変わります。一番変わるのは、おそらく人のマインドでしょう。AIに思い切り頼って良いと思います。とにかく「AIが何か成し遂げてくれるのではないか」という希望を持って一歩を踏み出すことが重要です。
私たちはAIが人間を手助けしてくれるような未来を実現していきますので、今後も注目していただければ幸いです。本日はまことにありがとうございました。