会社名や組織名・役職・内容につきましては、取材当時のものです。
東京ニュービジネス協議会(以下NBC)は、2026年6月26日、東京NBCアワード表彰式を開催した。今年の経営者大賞にはC Channel㈱社長 森川 亮氏が獲得した。またIPO大賞には ㈱FUNDINNO CEO 柴原 祐喜氏が選出され、都内で表彰式が行われた。記念講演会には約300人が集結。森川社長は「私のミッションは元気な日本を創ること」と熱く語った。 (レポート三浦千佳子)

左NBC青木正之会長、右C Channel森川亮代表
■NBCアワード開催
2026年6月26日午後、都内のホテルには多くの経営者が詰めかけていた。東京ニュービジネス協議会(以降東京NBC、会長:青木正之Ubicomホールディングス社長)が主催する東京NBCアワードが始まるのだ。
第8回「経営者大賞」には、元LINE㈱社長で、現在C Channel㈱社長の森川亮氏が輝いた。そして第20回「IPO大賞」は、㈱FUNDINNOの柴原祐喜CEOが受賞した。
柴原祐喜CEOは、NBCがスタートアップ支援のために数年前に発足させたIPOスクールの卒業生だ。柴原氏は「青木会長には公私ともに応援していただいた。自分も青木会長のような愛溢れる経営者になりたい」と語った。

挨拶する柴原祐喜CEO
㈱FUNDINNOは2016年に創業、未上場株を売買できるプラットフォームを運営している。それまでできなかったが個人がスタートアップに直接投資することができるようになった。 FUNDINNOのおかげでIPOしなくても資金調達できるのは大きい。次世代の産業育成に大きな意味があると熱く語った。新しいシステムにチャレンジする柴原氏に、会場からは惜しみない拍手が送られ、今後の活躍を祈った。
■好奇心が私の人生を変えてきた
続いて会場を変えて、全国のNBCを束ねるJNBと合同での記念講演会が開催された。講師はこの日経営者大賞を受賞したC Channel社長の森川亮氏である。森川氏といえば誰もがLINEの社長として活躍、「LINE」をコミュニケーションツールとして社会インフラへと発展させた立役者としての印象が強い。いわゆるLINE=森川氏なのだ。その森川氏がLINE を辞めてC Channelをゼロから立ち上げた時は、誰もが「なぜ?」と驚いた。

熱く語る森川亮氏
森川氏がなぜ挑戦し続けるのか、新しい市場にどう切り込んでいったのか。経営者として何を大切にしているのか。 この日は森川氏のチャレンジ精神の本音が聴けるとあって、約300名の経営者らが集まった。
登壇した森川氏は開口一番、「実は私はNBCの青木正之会長とはカラオケ仲間なんです」と、明かした。そして「皆さん、私はLINEのイメージが強いと思いますが、元々歌とダンスをやっていたのです。ボーイソプラノで活躍、楽器はピアノ、ギター、ドラム、サックスをやっていました。若い頃はジャズにのめり込んでいました」。
筑波大でコンピュータを学び、日本テレビに入社。コンピュータシステム部に配属になりました。音楽番組をやりたかったので退社しようと思っていたら、番組の企画に転属になり、その後インターネット事業に転向、いろいろな事業を立ち上げました。
2000年にソニーに転職しました。そのころのソニーは元気な会社でしたからね。2003年には韓国のハンゲームジャパン(現LINE㈱)に転職しました。日本より韓国の方がブロードバンドが進んでいましたから。その後LINEの社長に就任しました。
淡々と語る森川氏の多彩なプロフィールに、会場は驚きとともに静まりかえる。
■先が見えない時代は未来価値にお金を払え
IT企業は多様な国籍の人が多く、市場の変化と技術の進化が速い。市場の変化が新しい競争を生み出しているのです。日本人は変化を好まないが、AIなど先が見えない時代は、変化にすばやく対応できることが大切です。
変化対応するために未来価値にお金を払うことです。自ら環境を変え続けることが大切です。それには好奇心が重要、そしてどこに価値があるか考えることです。日本人は小さな工夫の積み重ねが好きだが、1→5にするには、価値をどう定義し部品化するかが大切です。中国や韓国は意思決定が速い。会議などは見直しが必要です。
これからは野生のライオンのように先の見えないことにコミットできる人にならないと。中国の人から見ると日本は動物園みたいということだと思います。
■ミッションは元気な日本を創ること
私がC Channelを立ち上げたのは、残りの人生は日本を元気にするために使いたいと思ったからです。デジタルメディアの進化により個人がメディア化する時代です。動画化する時代、AI化する時代はマーケティングも変化します。
今の子供たちは押し活が盛んですからこの人から買いたいと思います。インフルエンサー領域でモノが売れる時代です。今、日本、中国、インドネシアに拠点があり、ライブ配信で売っています。要は「商品がユーザーを探す」時代です。この分野の市場は100兆円と踏んでいます。
イーロンマスク氏やテンセントの社長はじめ世界の企業家とネットワークがありますが、私のミッションは「元気な日本を創る」ことです。
森川氏の力強い宣言に会場には割れんばかりの拍手が沸き起こった。そしてまさに経営者大賞に相応しいという感嘆の眼が注がれた。

森川氏(中央)を囲んで、JNB/NBCの重鎮の面々
■多彩な顔ぶれの懇親会
17時からはさらに大きな会場に場を移してJNB/ NBC合同での懇親会が開催された。会場は森川氏の熱い宣言に興奮冷めやらぬ面々が集まり、スタートから盛り上がった。
まずは、主催者のJNB会長の池田弘氏がトレードマークの白いスーツ姿で登壇、挨拶した。詰めかけた300人がJNB/ NBCのさらなる発展を祈念して祝杯を挙げた。

挨拶するJNB池田弘会長

賑やかに懇談する参加者たち
続いて九州NBCの元会長で、はせがわ㈱全会長の長谷川裕一氏の藍綬褒章受章を祝った。今年85歳という長谷川氏の元気な挨拶に、会場からは賛辞の拍手が送られた。

藍綬褒章を受章した長谷川裕一氏
そして会場には小池百合子東京都知事がお祝いに駆け付けた。小池氏は、東京都は常にアントレプレナーに活躍の舞台を用意している。もっと活躍して欲しいと語った。終盤には財務大臣の片山さつき氏ら、政界の重鎮が駆け付け、会場は大盛り上がり。設立40周年を迎えたJNB/ NBCの発展ぶりを讃えた。

小池百合子都知事を囲んで
1985年に設立以来、今や会員数4500名を超すJNB、そして 1000名を超す東京NBCが、アントレプレナーシップを継承、本気でベンチャーを支援、日本経済の活性化に貢献していることは凄いとしか言いようがない。NBCは「事業成長に必要なものはすべてここにある」というメッセージ通り、さまざまな活動で互いに研鑽、成長する場として発展し続けている。
日本最大の経営者組織として、青木正之会長の温かい人柄とリーダーシップで、今後ますます発展していくものと期待される。